アレルギー疾患に関する専門知識と指導スキルを備えたコメディカルスタッフ

喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症など、日本人の半数以上がアレルギー疾患に罹患していると言われています。アレルギー治療薬は進歩していますが、良い薬が処方されても、正しく服薬されなければ効果は現れません。そこで期待されるのが、医師の治療を補完し、患者さんや家族と直接関わって服薬指導などを行うコメディカルスタッフの存在です。この役割を果たすために必要となるアレルギー疾患の治療や管理に関する専門知識を有し、患者さんや家族への指導スキルを備えていることを証明するのが、アレルギー疾患療養指導士(CAI)の資格です。

アレルギー疾患に悩む患者は多い一方で、アレルギー専門医の地域的偏在が問題になっています。そこで有資格者がアレルギー疾患におけるチーム医療で専門知識や技能を発揮することにより、専門医のいない地域や医療機関でも標準的で良質なアレルギー医療を提供することが可能になります。有資格者が医師と協業してより良い治療と指導を行うことは、疾患の軽症化やQOLの向上を患者と家族にもたらすものと期待されています。また、患者数の多い領域とあって、医療費や労働損失コストの削減も見込まれています。

資格制度は2021年度から始まり、2022年度と合わせて約800人の有資格者が誕生しています。資格は研修会に参加の上、認定試験に合格することで取得することができます。資格取得後は5年ごとに更新を行います。

資格取得情報

■資格取得とその後の流れ
(1)研修会(CAI研修セミナー)に参加する
(2)認定試験を受験し、合格する
(3)5年ごとに更新を行う

■認定試験・受験資格
次の(1)~(5)を満たす者
(1) 看護師(准看護師)、薬剤師、管理栄養士 の資格を有すること
(2)上記の資格を有して週38時間45分以上かつ2年以上の勤務経験があること(*1)
(3)アレルギー、内科(認定内科医を含む)、小児科、耳鼻科、皮膚科、眼科専門医のもとで研修、診療にかかわったことがあること(*2)
(4)CAI研修セミナー(年1回開催)に1回以上参加していること(ただし受験年から2年遡ったセミナーまで適用される)
(5)アレルギーに関連する症例10例とその10例の中で詳細な記載を加えた1例を提出すること
*1:(1)の資格取得後、いずれかの期間における勤務経験が条件。現在の勤務状況は問われない
*2:薬局薬剤師においては当該医師の処方箋を応需して患者指導を行っているものを含む

■日程・費用
◎研修会 ※第3回CAI研修セミナー(2023年度)
・日程:
2023年2月23日(木・祝)
・会場:オンライン
・参加費:CAI認定機構会員8,000円、非会員13,000円 ※2023年4月1日以降、会員8,800円、非会員14,300円に改定(消費税課税事業者となるため)

◎認定試験 ※第3回認定試験(2023年度)
・受験申込方法:
郵送受付のみ(https://caiweb.jp/より受験申請書をダウンロード)
・申し込み期間:2023年4月3日(月)~4月26日(水)必着
 ※提出後に届く受験資格お知らせメールにある指定のサイトから受験申込を完了して下さい。
・試験方法:CBT(Computer-Based Test)
・日程:2023年6月中を予定(参考:昨年は2022年6月1日(水)〜6月30日(木))
・会場:申込時に希望された会場
・受験料:11,000円 

■認定料
11,000円 

■認定更新制度
・認定の期間:5年
・更新の条件:認定の期間内に所定の講習会・セミナーなどに参加し、10単位を取得。単位として認められる講習会やセミナーの参加証や受講証明を提出する。

問い合わせ先

一般社団法人日本アレルギー疾患療養指導士認定機構
〒201-8601 東京都狛江市和泉本町4-11-1
東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科医局内
Webサイト:https://caiweb.jp/
Email:register@caiweb.jp