高度な知識と技術に基づく確かなケアを提供
日本における65歳以上の認知症の人は、2020年時点で約600万人と推計されています。この数はさらに増加し、2025年には高齢者の約5人に1人にあたるおよそ700万人になると予想されています。また、65歳未満で発症する若年性認知症の患者も、3万5000人あまりにのぼると推計されています。
このような社会状況のなか、認知症ケアに対する優れた学識と高度な技能、さらに倫理観を備えた専門技術士の養成を目指して日本認知症ケア学会が実施しているのが、認知症ケア専門士制度です。有資格者は資格取得やその後の継続学習を通じて身につけた高度な知識と技能を活かして、認知症の人や家族に確かなケアを提供することが期待されています。その結果として、わが国の保険・福祉に貢献することも有資格者に期待される役割です。
介護や医療など保有する資格による制限はなく、3年以上の認知症ケアの実務経験がある人であれば誰でも受験することができます。資格の取得後は5年ごとに更新を行います。資格を取得後に所定の条件を満たした人は、「認知症ケア上級専門士」の認定試験を受験することができます。
資格取得情報
(1)第1次認定試験(Web試験)に合格する
(2)第2次認定試験(論述試験)に合格する
(3)倫理研修を受講する
(4)5年ごとに更新を行う
認知症ケアに関する施設、団体、機関等において、2013年4月1日~2023年3月31日の間に3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者
◎第1次試験
・日程:2023年7月9日(日)
・試験方法:Web試験
・受験料:3,000円×受験分野数(最大4分野)
・合格要件:各分野、70%以上の正答率で合格。4分野すべての合格をもって、第1次試験合格となる。各分野の合格有効期間は5年
◎第2次試験
・試験方法:出題された論述問題に対する答案(論述用紙)を、他の申請書類とともに郵送
・申請期間:2023年8月25日(金)~9月25日(月)消印有効
・試験方法:Web試験
・受験料:8,000円
・認定の期間:5年
・更新の条件:講座への参加や論文投稿などで30単位以上の専門士単位を取得し、所定の手続きを行う
◎第17回(2021年)認定試験実施状況
・受験者数:3,063人
・合格者数:1,645人
・合格率:53.7%
◎有資格者(2022年12月現在。重複を含む)
・介護福祉士 16,908人(27.7%)
・介護支援専門員 12,354人(20.2%)
・ヘルパー 9,231人(15.1%)
・看護師 8,895人(14.6%)
・福祉住環境コーディネーター 4,435人(7.3%)
・社会福祉士 1,792人(2.9%)
・作業療法士 1,597人(2.6%)
・理学療法士 650人(1.1%)
・精神保健福祉士 571人(0.9%)
・保健師 485人(0.8%)
・栄養士 327人(0.5%)
・言語聴覚士 197人(0.3%)
・医師 102人(0.2%)
・その他 3,576人(5.9%)
・合計 61,120人
問い合わせ先
一般社団法人日本認知症ケア学会
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-1-1オザワビル (株)ワールドプランニング内
TEL:03-5206-7565/03-5206-7431
FAX:03-5206-7757(常設)
Webサイト:https://www.dcq-ex.net/