慢性透析患者の生命予後を改善し、合併症の予防とQOL向上を支える

日本の慢性透析患者数は約34.5万人弱とされています(※)。日本では腎移植の機会が限られるため、末期腎不全患者は透析療法の長期継続によって日常生活を維持せざる得ません。そのため日本では、諸外国に比べて長期透析患者数の占める割合が高くなっています。

このような状況のなか、透析従事者の技術向上を図り、透析装置の適正な運用を確保することによって腎不全患者の治療と社会復帰に貢献することを目指して設けられているのが、日本腎臓学会、日本人工臓器学会、日本泌尿器科学会、日本移植学会、日本透析医学会の5学会によって認定が行われている透析技術認定士の資格です。

認定を受けるには、認定講習会を受講したうえで認定試験を受験します。1980年に第1回の試験が実施されて以降、2023年の第44回試験までに合計で35,643人が受験し、23,821人が合格しています(合格率66.83%)。

患者の高齢化にともない、近年の透析医療では合併症対策や医療事故防止の重要性が高まっています。オンライン血液透析濾過を受ける患者が増えるなど透析医療も多様化し、それにともなって透析従事者には新たな知識・技術の習得が求められています。資格取得に向けた学びは、透析従事者の生涯教育や知識・技術のアップデートという側面もあり、大きな期待を集めています。

※2019年12月、日本透析医学会調べ

資格情報

資格の取得方法
(1)認定講習会を受講する
(2)認定試験に合格する
(3)登録を行い、認定証の交付を受ける
(4)5年ごとに更新する

<認定講習会>第45回透析技術認定士認定講習会(2024年実施)の場合
受講資格
次のいずれかの資格(免許)を有し、免許証の免許登録日から申請書類提出日現在において、該当する各資格における透析療法についての実務経験年数(透析業務経験年数)を満たしている者であること。勤務は常勤とし、アルバイト等は認められません。
a)臨床工学技士:経験2年以上
b)看護師:経験2年以上
c)准看護師:高卒/経験3年以上、中卒/経験4年以上

日程・会場・費用
◎日程・会場
・開催期間 2024年3月1日(金)~3月29日(金)
・会場 eラーニング ※開催期間中は何度でも繰り返し視聴可
◎受講申込受付期間
2023年9月11日(月)10:00~10月27日(金)17:00
◎定員
810人
◎受講料
36,000円

<認定試験>第45回透析技術認定士認定講習会(2024年実施)の場合
受講資格
1)第 45 回認定講習会を受講した者
2)受講免除対象者(前 5 回のうち、いずれかの認定講習会を受講済みの者*)
*第 44 回(2023年)、第 43 回(2022年)、第 42 回(2021年)、第 41 回(2020年)・第 40 回(2019年)の認定講習会を受講済みの者

日程・会場・費用
◎日程・会場
・試験日 2024年5月中旬~6月上旬の日曜日 ※2024年1~2月に決定予定
・会場 東京都内(予定)
◎受験申込受付期間
・第45回認定講習会受講者:受講申込と同時に受験を申し込む
・講習会受講免除希望者:2023年11月13日(月)10:00~12月8日(金)17:00
◎受験料
10,000円
※受験定員を設ける場合があります。

更新について
・資格の有効期限:5年
・更新方法:所定の書類を提出し、審査を受ける

問い合わせ先

透析療法合同専門委員会事務局 公益財団法人 医療機器センター内
〒113-0033 東京都文京区本郷1-28-34 本郷MKビル2階
TEL:03-3813-8701
E-mail:touseki@jaame.or.jp
Webサイト:https://www.jaame.or.jp/touseki/