精神保健福祉領域で活躍するソーシャルワーカーの国家資格

精神科医療機関を中心に、1950年代から「精神科ソーシャルワーカー(psychiatric social worker;PSW)と呼ばれる専門職が精神障害者の抱える生活問題や社会問題の解決に向けた援助、社会参加に向けての支援などを行い、医療チームの一員として活躍してきました。PSWとして活動するための体系的な知識や技術を習得していることを証明する国家資格として、1997年に誕生したのが精神保健福祉士です。

有資格者は医療機関や福祉施設、行政機関などに所属し、精神障害者が医療や福祉サービスを利用したり社会復帰を目指すにあたっての相談に応じ、助言や指導などを行います。

資格は、年1回行われる国家試験に合格することで取得できます。受験資格は4年制大学で指定科目を修めて卒業することなどが定められています。短期養成施設または一般養成施設で学ぶことで受験資格を得ることもできます。

2023年8月末現在、全国で10万3,842人の精神保健福祉士が登録されています(※1)。医療や福祉分野の他の資格を取得している人も多く、有資格者のうち60.9%が社会福祉士を、28.0%が介護支援専門員(ケアマネジャー)、10.0%が看護師あるいは准看護師の資格を保有しています(※2)。

※1 社会福祉振興・試験センター調べ
※2 令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査実施結果報告書(社会福祉振興・試験センター)

資格情報

資格の取得方法
(1)精神保健福祉士国家試験に合格する
(2)公益財団法人社会福祉振興・試験センターに登録申請を行い、登録する

受験資格 ※第26回(令和5年度)試験の場合
以下のいずれかに該当すること。
(1)4年制大学で指定科目を修めて卒業した人(令和6年3月31日までに卒業見込みの人を含む)
(2)2年制(または3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(または1年以上)相談援助の業務に従事した人(令和6年3月31日までに従事する見込みの人を含む)
(3)精神保健福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した人(令和6年3月31日までに卒業(修了)見込みの人を含む)
(4)精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した人(令和6年3月31日までに卒業(修了)見込みの人を含む)
※受験資格取得へのルートなど詳細はホームページ参照

日程・会場・費用 ※第26回(令和5年度)試験の場合
◎日程
・受験申込受付期間 2023年9月7日(木)~10月6日(金) ※消印有効
・試験日 2024年2月3日(土)13:30~15:50、2月4日(日)10:00~12:15
・合格発表 2024年3月5日(火) 試験センターのホームページに掲載
◎試験地
・北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
◎受験手数料
・精神保健福祉士のみ受験する場合:24,140円
・精神保健福祉士と社会福祉士を同時に受験する場合:36,360円(精神保健福祉士19,520円、社会福祉士16,840円)
・精神保健福祉士の共通科目免除により受験する場合:18,820円

問い合わせ先

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-5-6 SEMPOSビル
TEL 03-3486-7559(国家試験情報専用電話案内)
Webサイト:https://www.sssc.or.jp/