堀 耕大
セカンドラボ株式会社
URL:https://www.2ndlabo.co.jp/
2022年4月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に介護施設を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。




看護師として働く中で、誰しも「私って看護師に向いてるのかな?」と感じたことはあるのではないでしょうか。仕事で失敗をして自信を無くした時はそう感じがちです。

今回は看護師に向いている人の特徴や働く中で持っておきたいスキル、性格別におすすめの職場を紹介します。今「向いてない」と感じている人も、もしかしたらスキルを養ったり職場を変えることで「看護師に向いてる!」と感じられるかもしれません。

1.看護師に向いている人の特徴

まずは看護師に向いている人の特徴について見ていきましょう。

■責任感


看護師は人命にかかわり、社会的責任が大きな仕事です。小さなミス一つで患者さんに危険が及んでしまうかもしれないと考えると、適切に与えられた業務を遂行するという責任が伴います。常日頃から責任感を持って仕事に取り組める人は看護師に向いていると言って良いでしょう。

■思いやり


診察の補助や医療行為を行うことだけが看護師の仕事というわけではありません。患者さんの身の回りのお世話やメンタル面のサポートケアも看護師の業務です。患者さんの気持ちに寄り添って日々のサポートに取り組めるかどうかは、看護師として働く以上は意識しておきたいポイントです。

■体力


看護師の仕事は基本的に不規則なシフトであることが多いです。夜勤も伴うので、ある程度体力に自信のある方でないと務まらないというのは事実です。また、患者さんの移乗介助や体位変換など力仕事も必要になります。

■コミュニケーション能力


患者さんとはもちろん、患者さんの治療に関して様々な職種が関わっているため、同僚の看護師や医師・他職種ともコミュニケーションを取ることが不可欠な仕事です。人の話を聞くというのはもちろんですが、自分の意見を伝える機会も多いので、「提案」できるという力も必要になってきます。

■向上心


医療は日々進歩しており、自分の知識やスキルを常にアップデートしていく必要があります。業務を通じて経験を得ていくことはもちろん重要ですが、セミナー等に出席したり本を読んで知識を増やしていくことも重要です。

2.看護師に向いていないと言われがちな人の特徴

続いて看護師に向いていないと言われがちな人の特徴を紹介します。当てはまるからと言 って直ちに向いていないと判断するのは早計ですが、もし思うことがある方がいれば注意しましょう。

■体力的・精神的に弱い


向いている人の特徴で体力についてはお話しましたが、看護師は不規則な勤務や力仕事があるため、それなりに体力が必要な仕事です。また、人命にかかわる仕事ゆえ精神的にも常に緊張感をもって仕事をする必要があるため、精神面の強さも求められます。

体力に不安があるという方は、不規則なシフトでない病院・クリニックの外来等での勤務を考えてみると良いかもしれません。また、精神面での不安がある方は、健診やデイサービスなど、比較的医療処置の少ない職場で働いてみると良いかもしれません。

■コミュニケーション不足


こちらも前に述べた通りですが、看護師は患者さんや様々な職種とコミュニケーションを取っていく仕事です。コミュニケーション不足は仕事における失敗のもとです。場合によっては患者さんの命にかかわるようなミスが起きてしまう可能性もあります。

人と話すことが苦手という方もいると思いますが、まずは挨拶など簡単なコミュニケーションから広げていくと良いです。回数をこなしていくことで苦手意識がなくなるはずです。

■他者に興味を持てない


看護師という仕事は多くの人と関わるものなので、「他者に興味を持てない」「人と関わることが苦手」となると、働いていて苦痛に感じるかもしれません。

こちらもコミュニケーションと同様、回数をこなしていくことでだんだん興味を持てるようになるということはあります。まずは患者さんや同僚と他愛ない話をしてみるのはどうでしょうか。

■変化に柔軟に対応できない


医療現場は臨機応変さが求められます。「研修で学んだ通りにやったら違った」ということはよくあることですし、以前学んだやり方が古くなり、新しいやり方の方が効率的にできるということも多いでしょう。

看護師に関わらず、臨機応変に動けることは社会人に求められるスキルです。一つの考えに凝り固まることなく、その場その場で適した方法を試してみましょう。

3. 看護師として養っておきたいスキル

向いている人、向いていない人それぞれの特徴を比較することで、看護師として備えていたいスキルも見えてきたのではないでしょうか。体力やコミュニケーション能力といった基礎に加えて、さらに養っておきたいスキルを紹介します。

■マルチタスク力


看護の現場では複数の処置を同時に進める、いわゆるマルチタスク力が求められます。ひとりの患者さんに対しても声をかけたり、対話をしたりしながら採血や点滴などを行うことがよくあります。場合によっては複数の患者さんへの処置を並行して行うこともあるため、業務中は常に複数の業務について考え続ける必要があります。

■観察力


コミュニケーション能力の中でも、観察力はぜひ養っておきたいスキルです。看護師は患者さんの体調を注意深く観察し、わずかでも体調に変化があれば処置を行います。場合によっては医師に報告することもあります。看護師が些細な兆候を見逃さなかったことで一命をとりとめたという事態も珍しくありませんので、バイタルの数字だけでなく患者さんの顔色や声色などから、敏感に異変を察知できると望ましいでしょう。

■医療知識


患者さんの異変を異変であると見抜くためには知識が必要です。バイタルサインの数値について、患者さんの病気の症状についてなど、知識があればあるほど患者さんの異変に気づきやすいということになります。

■判断力


特に介護施設での勤務など、緊急時でもすぐに医師が駆けつけられない状況では看護師が現場の指揮を執ることがあります。そのような局面では、強いプレッシャーを抱えながらも冷静に正確な判断を下す判断力、さらに動じない胆力、わかりやすい指示を出すリーダーシップなどが必要になります。

4. 性格別!向いている職場・向いていない職場

今「看護師に向いていないかも」と感じている方は、もしかしたら今の職場が自分に合っていないだけかもしれません。性格の特徴ごとに向いている職場・向いていない職場をご紹介しますので、自分に合った職場選びの参考にしてみてください。

■じっくりタイプ or せっかちタイプ


▼じっくりタイプ
「じっくりコツコツ看護に取り組みたい」という方には、療養型の病院介護施設での勤務が向いています。療養型の施設や介護施設は、利用者さんが長期にわたり寝泊まりし、生活する施設です。そのため看護師は、同じ利用者さんと日々顔を合わせながら関係を深め、利用者さんがゆっくりと回復していく様子や施設での生活になじんでいく様子を見届けることになります。
利用者さんと信頼関係を築くのが得意、利用者さんに長く寄り添いたいという方は、療養型の病院や介護施設での勤務がオススメです。

▼せっかちタイプ
逆に「スピード感をもって業務に臨みたい」という方には、急性期病院救急病棟での勤務が向いています。一刻を争う患者さんの処置は緊張しますが、集中力を切らさず看護に没頭できる機会でもあります。また患者さんの回復までの期間が短い施設では、患者さんの回復していく様子がやりがいに繋がりやすい、多くの経験を積めるといったメリットもあります。

■しっかり働いて稼ぎたい or 安定したリズムで働きたい


▼しっかり働いて稼ぎたい
「しっかり働いて稼ぎたい」という方には、夜勤のある病院での勤務や介護老人保健施設での勤務がおすすめです。シフトが不規則なため体力的にはハードですが、1回の夜勤につき1万円以上の夜勤手当がつくこともあるため、収入に関しては期待ができます。また傾向としては公立病院や、300床以上などの病床数が多い病院ほど給与が高くなっています。

▼安定したリズムで働きたい
「安定したリズムで働きたい」という方には、夜勤のないデイサービスや、クリニックでの勤務がおすすめです。また夜勤ありのシフトで募集している求人でも、日勤のみの勤務を検討してもらえる場合も多くありますので「日勤のみ可」などの条件で求人を探してみるとよいでしょう。 また昼夜逆転に抵抗がない方は、夜勤専従として働くことで少ない時間でまとまったお給料を得ることができます。

■幅広い知識を身につけたい or ルーティンワークが好き


▼幅広い知識を身につけたい
看護の経験が多く積める職場としては急性期病院が挙げられますが、急性期から慢性期まで一貫した知識を身につけるためにケアミックス型病院で働いてみるのも知識を増やすという意味では有効です。
また看護以外の仕事もしてみたいという方は、地域包括支援センターなどで相談員として働くのもオススメです。ケアマネジャーや社会福祉士といった多くの職種と連携しながら、介護予防に関する相談支援業務や事務業務などを経験することができます。

▼ルーティンワークが好き
なるべくイレギュラーを排してルーティンワークで働きたいという方には、健診センターなどの検査業務をメインとする施設で働くのがオススメです。イレギュラーが皆無なわけではありませんが、ほとんどの患者さんは健康診断を目的にやってくるため、一刻を争う緊急事態が発生することはまずありません。

5.まとめ

看護師に向いている人の特徴、向いていない人の特徴を紹介しましたが、「向いている人」の特徴すべてに当てはまる人は少ないのではないでしょうか。逆に、どれにも当てはまらないという人もほとんどいないはずです。

やりがいをもって楽しく働ける職場が見つかれば何よりですが、就職先を選ぶ秘訣は「つらさのうち、比較的ラクに耐えられるつらさを選ぶこと」だという話もあります。自分の強みや本記事を参考にしながら、自分にとって働きやすい職場がどこか見直してみてはいかがでしょうか。

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