これまでは年間138タイトル、348会場で開催していた「メディカセミナー」は、昨年からのコロナ禍により開催できない状況が続いていますが、「WEB講義」とカタチを変え、セミナーでしかできない学びの機会の提供を開始して1年が経過しました。

このたび、よりライブ感のある学びの機会として、全3回のリアルタイム配信を行うWEB講義シリーズを開催することとなりました。初回となるDAY1『ねころんで理解できる救急患者のみかた』は無料で受講いただけます。

今回は、全3回で講師を務めていただく坂本 壮 先生(総合病院国保旭中央病院 救急救命科医長・臨床研修副センター長)にWEB講義シリーズへの“思い”を語っていただきました。

DAY1
ねころんで理解できる救急患者のみかた
Hi-Phy-Viの重要性を理解しよう!

日時:2021年4月17日(土) 10時~11時10分(約70分)
締切:2021年4月12日(月)
対象:医療従事者
定員:990名(先着順)
参加費:無料

※DAY2、DAY3の詳細はページ下部をご覧ください。

▶ご応募はこちら
https://nekorondekyukyu-day1.peatix.com/
※参加受付は外部サイト「PEATIX」を利用いたします。ご了承のうえお申し込みください。
※当日はZoomウェビナーを使用します。インターネットに接続可能なスマートフォン、パソコン、タブレットをご用意ください。
※インターネット接続にかかる通信費は、参加者負担となります。

――坂本先生といえば、研修医・若手医師教育をライフワークとされていて、若い医師で知らない人はいないぐらいだと思います。「教える」ときに心がけていることを教えてください。

知らない人もたくさんいるとは思いますが……。
誰でも研修医時代があって、そのときに悩んだものですが、いつしかそのころの記憶が消え去り、「これだから研修医は……」とか、「研修医に教えるよりも自分でやったほうが早いから」などと言ってしまいがちです。過去の自分を忘れず、研修医の悩みを共有しながら、教えるべきタイミングでわかりやすく伝えるようにしています。研修医ごとに知識や技術の違いはあるため、同じことを教える場合でも、研修医一人ひとりに伝え方は変えています。

――今回は看護師さん対象のオンラインセミナーですが、普段、救急現場で看護師さんがどんなことで困っている(課題)と坂本先生の目に映っていますか?

医師がどのようなことを考えて行動しているのか、この点がいちばん気になるのではないでしょうか。救急外来では同じ症候であっても、医師によって対応の仕方が異なる場合があります。もちろん、患者さんの状態や考えるべき病態が異なるがゆえに対応が変わることもありますが、実は“ローカルなルール”によって決定がなされている、ということもあるかもしれません。前の病院では、前の部署では、こうやっていたというのが通用しないこともあるでしょう。まずは基本的なことから積み上げていくことが大切です。

私はおもに救急外来で仕事をしているため、どのように患者さんの重症度を判断し、アプローチしていくのか、その基本を今回のセミナーでお伝えできればと思っています。

――今回のオンラインセミナー「DAY1」で坂本先生が伝えたいことを教えてください。

昔と比べ、いまは便利な時代になりました。カルテは紙から電子化され、取り出したい情報は比較的速やかにキャッチできます。エコーも大きな器械をゴロゴロと持って来る必要はなくなり、聴診器のように首からぶら下げ持ち運べる時代となりました。救急外来では血液ガスの器械により1分で知りたい情報が得られ、多くの病院でCTやMRIがすぐに撮影可能です。

しかし、エラーは減っているかというと、そのような印象はありません。毎年のように同じようなエラーが起きています。それはなぜでしょうか? いくら情報があっても、それを正しく解釈できなければ有効に利用できません。検査が気軽にオーダーできても、その前にきちんと“らしさ”を見積もり、適切な検査を選択し、結果を解釈しなければ判断を見誤ります。

初回となると「DAY1」では、病歴聴取(History)、身体所見(Physical)、バイタルサイン(Vital signs)の3つ、Hi-Phy-Vi(ハイ・ファイ・バイ)がいかに重要かを理解していただくために、具体的な例を出しながら解説したいと思います。

――最後に、坂本先生のご著書『ねころんで読める救急患者のみかた』の読者にむけて、本との違いやオンラインセミナーならでは点があれば教えてください?

ねころんでシリーズは読みやすく、4コマ漫画もあり、楽しく読んでいただけると思いますが、そこに私の熱い思いが加われば理解度も高まるはずです。ぜひオンラインセミナーで一緒に学びましょう! 待ってます!

DAY2
ねころんで理解できる“痛み”を訴える患者のみかた
- 危険な疼痛疾患を見逃さないための術を知ろう! -

2021年 5月8日(土) 10時~11時10分(約70分)


<こんなことが学べます!>
具体的な疾患のポイント、ピットフォールをまとめます! 頭痛や胸痛、腹痛など痛みを訴える患者さんは、救急外来でも入院患者さんでも毎日のように出会いますよね。その際に、評価すべきポイントは整理できているでしょうか。鑑別は多岐にわたりますが、まず行うべきことは限られます。評価すべき事項、陥りやすいピットフォールを整理しておきましょう。
<取り上げる症候・疾患>
心筋梗塞、大動脈解離、くも膜下出血(RCVS)、片頭痛(緊張型頭痛)、虫垂炎、異所性妊娠、絞扼性腸閉塞、帯状疱疹 etc.


DAY3
ねころんで理解できる病棟での“急変”対応
- 患者さんが発するマズいサインを知ろう! -

2021年 7月3日(土) 10時~11時10分(約70分)


<こんなことが学べます!>
みなさん、病棟で患者さんの状態が急に悪化して焦ったことはありませんか? アナフィラキシー、転倒、発熱など、誰もが経験したことがある思いますが、適切に対応できているでしょうか。担当医への連絡のタイミングにも困ったことありますよね!? 今回は、誰もが遭遇し、急変につながりうる症候を取り上げます。患者さんのサインを早期にキャッチし、適切なタイミングで介入できるようになりましょう!
<取り上げる症候・疾患>
アナフィラキシー(蕁麻疹)、敗血症・菌血症(偽痛風、薬剤熱、DVT)、心血管性失神(徐脈性不整脈、くも膜下出血、出血に伴う起立性低血圧) etc.