ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。

ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。



ゲスト:Ellie
大学病院のHCUで3年働いた後、ワーホリで1年オーストラリアに。帰国後は応援ナースとして病院で働き、行政の保健師として5年従事。その後、ヘルスケア企業に入職、現在は保健指導関連の仕事をしている。保健師コミュニティの運営にも携わっている。

インタビュアー:白石弓夏
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。

看護師から保健師、そしてビジネスの世界へ

白石:
こんにちは、この間の飲み会ぶりです。まずは、Ellieさんがこれまでどんなところでどんな風に働いてきたのかという話をお聞きしていいですか。

Ellie:
よろしくお願いします。私は大学を卒業して、そのまま大学病院のHCU(ハイケアユニット)で看護師として働いたのがキャリアのスタートになります。学生時代は急性期の領域に苦手意識があって、わりと苦戦した思い出もあったんですが、だからこそちゃんと勉強してみたいという気持ちもあって、希望した急性期の病棟で働くことになりました。働く前から国際保健に興味があり、3年くらい働いたら海外に行きたいという気持ちもあって。そこで、ワーキングホリデーでオーストラリアに1年間行き、アシスタントナースとしてナーシングホームで半年ほど働きました。

オーストラリアでの経験を通じて、日本に来る外国人やマイノリティと呼ばれる人たちの助けになる仕事を日本でしたいと気持ちが変わり、帰国しました。それで1年ちょっとは応援ナースとして病院で働いていたんですが、元々保健師の資格は取っていたので、もっと長いスパンで人の人生にかかわりたい、病気になってからではなく予防のところでも携わりたいと思い、地域保健に携われる行政の保健師に転職をしました。

白石:
Ellieさんは保健師さんとしてのキャリアイメージが強かったんですが、病院で働いたり、ワーホリの経験があったりとするなかで保健師の仕事にたどり着いたんですね。

Ellie:
そうなんです。行政の仕事は、地域の住民さんと直接話をして地域のグループの集まりにも一緒に参加して活動させてもらったり、行政主導の研修会やイベント企画などの経験もさせてもらったり、すごく楽しくやりがいのあるものでした。ただ、保健師として働くなかで、もっと公衆衛生の知識をつけて、事業の組み立てや評価をちゃんとできるようになりたい、もう自分ではどうしようもない状態にあるハイリスクな人を、もっと上流からなんとかできないのかという気持ちが強くなり、行政保健師の4年目のときに働きながら公衆衛生の大学院に進学しました。

そこが自分のなかでも大きな転機で。看護とは別の世界でビジネス畑や製薬業界の人、同じ医療でも薬剤師さんや理学療法士さん、管理栄養士さん、直接医療とは関係ない職種の行政書士さんなどと一緒に学ぶなかで、すごく自分の世界が広がっていくようでした。そのまま行政保健師としてやっていく道もあったかと思うんですけど、一度外の世界に飛び出して、別の角度から別の視点を持ってビジネス的なスキルもつけていきたいと考えて、行政保健師として5年働いた後に、ヘルスケア企業に転職をしました。

白石:
現在の企業ではどのようなことをしているんでしょうか。

Ellie:
はじめに転職したのは、ヘルスケア予防として糖尿病や認知症の予防のプロダクト開発、プロジェクトに関するところをアカデミアと一緒に共同研究しているような企業でした。ただ、2024年の4月に親会社に吸収合併される形となり、現在は保健師の経験をフルに活かしつつ、健康保険組合や自治体から保健指導を委託されて提供している部署になります。

苦手だった急性期看護、自分の成長のために

白石:
Ellieさんのご経歴のお話を聞いていて気になったんですけど、急性期が苦手だったけど就職時に希望した話、たとえば学生時代にどんな苦手な場面があったんでしょうか。

Ellie:
なにか怖い先輩に罵倒されたわけじゃないんですけど、患者さんの状態が変わるのがすごく速くて、自分のアセスメントや計画がついていかなくて、もっとうまくできたのにという後悔が多かったから、そういう気持ちがずっと残っていたからでしょうか。なので、自分のなかで苦手だなぁ、あまり向いていないんだろうなというのは感じていましたね。

白石:
新卒のときだと、自分が向いていそうなところを選びそうなものですけど、あえて苦手なところを希望したのはちょっと驚きだったんですよね。

Ellie:
苦手意識はありつつも、ちゃんと知識がないと今の状態を適切にアセスメントできないし、ケアができないと思ったので、そこは自分のなかでももっと勉強して、経験して身につけていかないといけないところだと思ったんですよね。今やらないと、あとからそこに行くのってハードルが高くなると思ったのかな。新卒でなにもわからない状態で一番自分が苦手だと思う、困難な環境に身を置くことで、自分自身が成長できるかなと。

白石:
実際3年働いてみてどうだったんでしょうか。

Ellie:
はじめはやっぱり慣れるまで大変でしたよ。やらないといけない業務がたくさんあって、時間どおりにできなかったり、うまく回せなかったら先輩から怒られましたし。でも、やっていくなかで、どうやったらより効率よく仕事ができるかとか、患者さんと話す時間をどうしたらつくれるのかみたいなことを考えていけるようになって、もちろん知識も手技もついてきて、1年くらい経ったらそれなりにできることも増えてきたなと。苦手なことだけど、ちゃんと向き合って自分ができるようになったことで、自分はやればできるみたいな自信はついたかもしれないですね。

国際保健への興味のきっかけ

白石:
元々国際保健にも興味があったとのことですけど、それはどんなきっかけがあったんですか。

Ellie:
中学3年くらいのときに、学校に国境なき医師団の医師が講演に来てくれたんですよね。そこでアフリカの現状や発展途上国での医療など、写真を含めて話を聞いて。当時はそんな世界の状況とか知らなかったので、日本では助かる命も助からずに亡くなっていく子どもがいて、自分の今いる環境ってとても恵まれていることなんだって中学生ながら気づきました。そのためにできることはなんだろうと考えていくなかで、医療が直接的に人を助けられると。そのなかで看護師であれば、医療的なことはもちろん、生活面や心理面、社会面などいろんな面からサポートできると考えて看護師の道に進みました。

白石:
なるほど。また、オーストラリアでの経験から日本に戻ることを決めたとき、どんなことを考えていたか教えていただけますか。

Ellie:
オーストラリアで出会ったイランやネパールなどいわゆる発展途上国から来ていた人たちからいろいろ話を聞いてみると、要は自分たちの国とか政府とかの問題で、簡単に解決できるような問題ではなくて。日本人がひとり行ったところで政府を動かせるほどのことができるのか、それほどまでに、この国でこれをやりたいというものが自分のなかにあるわけでもないし、結局自己満足になってしまうのではないか……それで、自分が本当にやりたいことってなんだろうと、自問が深まっていったのかなと思います。

あと、もうひとつは海外に住んでみて、日本を外から見たときに、やっぱり日本人として日本が好きだなってあらためて感じたんですよ。日ごろの礼儀正しさ、時間を守ること、嘘をつかないで仕事もちゃんとやることなど、日本人のいいところだなと感じた半面、もっと改善していくべき面もたくさんあるなと思って。たとえば、オーストラリアって、労働者の権利が守られている背景が強くあって、介護の現場でもリフターがあるのが当たり前で、介護者を守るために、義務として使わないといけないようになっているんですよね。

労働者を大切にするカルチャーはすごくいいところだなと思うし、いろんな価値観がオーストラリアにはあって、日本はまだまだ閉鎖的というか、ほかの文化を受け入れるところが足りないなと感じて。私が経験したことを日本に持ち帰ることで、その経験を活かして、もっといろんな人が住みやすい社会にできるんじゃないかって。それが日本に戻ってくることを決めた大きな理由ですね。

多様な経験が育む保健師としての強み

白石:
オーストラリアでの経験や行政保健師としての経験なども含めて、現在のヘルスケア企業で保健指導の仕事に携わるなかで、どういった過去の経験が今に活きているんでしょうか。

Ellie:
さまざまなバックグラウンドや健康課題を持つ人々に出会ってきたことですね。アルコール依存症、セルフネグレクト、生活習慣病など、さまざまな状況の人がいるなかで、その人だけの責任ではなく、なぜ今の状態に至ったのか、背景を理解することが大切だと学びました。多様な出会いを通じて、そういった背景を感じ取る力が自分の強みになったと思います。

白石:
行政の保健師や現在のヘルスケア企業となると、対象となる人との距離が遠くなって、目に見えてなにか変化がわかるみたいなことが減っていくのではないかと思うんですけど、そのなかで保健師としてのやりがいとか、仕事のモチベーションってどのようなところにあるんでしょうか。

Ellie:
保健指導ではある程度期間が決まっているなかで、明確に体重を落とすとか、検査値の目標があるので、結果が見えやすい面はあります。それ以外にも病院や行政でいろんな患者さん、住民さんと接してきたからこそ、こういう人にどういうメッセージを伝えたら響くかみたいなイメージができるので、ニーズを考えながらより大きなスパンで事業を企画したり進めていくことはすごくおもしろいですね。

白石:
なるほど。Ellieさんは行政保健師になったときに、ギャップみたいなものはなかったんですか。

Ellie:
あまりなかったですね。病院にいるときって、患者さんの人生からすると、本当に一瞬で、そこでのかかわりって数年経ったらだんだんと薄れていくもので、できることって限られていると当時から感じていました。だから、長いスパンでその人の生活に密着してかかわれるというのは、自分のなかではすごく面白くて。一緒に考えて模索していくなかで、その人が自分のなかでなにか答えを見つけていけたらいいなと思いますよね。だから看護師に戻りたいと思ったことは一度もないかもしれないです。

白石:
Ellieさんのなかで、看護師の自分と保健師の自分みたいに、なにか使い分けされていることってあるんでしょうか。

Ellie:
この間似たような話を保健師のコミュニティ内でも話したんですよね。ネガティブケイパビリティとポジティブケイパビリティの話をしていて、前者はその人をそのまま受け止める力、話をフラットに聞いてその場でなにか決めなくてもいいし、葛藤やモヤモヤをそのままにしておく力で。後者はすぐに目標を決めていく決断力、判断力みたいな力で。保健師と看護師はどちらも必要なんだけど、保健師はどちらかというとネガティブケイパビリティで対象者をフラットな状態で見て、話しを聞いて受け止めていくことが多いので、そうしたところでは使い分けしているかもしれないですね。

心に残る患者さんからの手紙

白石:
それでは、本題の質問カードにいきましょう。こちらから好きなカードを選んでください。

Ellie:
右から4番目で。

白石:
患者さんから言われたひとことで印象に残る言葉はありますか」ですね。患者さんじゃなくても、地域の方とかでも。

Ellie:
ワーホリから帰ってきて応援ナースとして病院で働いていたときに、退院する患者さんから手紙をもらったことがありました。「いつも優しくしてくれてありがとうございます」って。その患者さんは受け持ちとかではなかったし、私も派遣で働いていたからずっとその病院にいたわけでもないんですけど。わざわざ手紙を書いて渡してくれて、それがすごくうれしかった記憶があります。その患者さんは、たぶん病棟のなかではちょっとめんどくさい患者さんと問題視されていたようで。私もなにか気にかけていたとか、これといったエピソードや記憶に残っているやりとりはないんですけど。

白石:
問題があるとされる患者さんでもフラットにかかわろうという意識が普段からあったんでしょうか。

Ellie:
特別、そういう気持ちはなかったですね。基本として誰とでも仲良くなれたらいいなと思っていて、患者さんの好き嫌いとかないので。私はその患者さんに対して嫌な気持ちはなかったし、普通に話したり、ナースコールの対応をしたり、本当に普通に接していただけなんですよね。

白石:
なるほど。看護師も人間だから相性が悪いとか、好き嫌いとかまったくないとはいかないよね……と思うことはあって。どうしたらそういう風になれるんでしょうかね。

Ellie:
私もはっきりと自分のなかで考えがあるわけじゃないんですけど、でも理解しようとしているとは思います。たとえばちょっとめんどくさいと思われる要求をされたときに、じゃあなんでこの人はこれを要求してくるんだろうとか、その人なりの理由とかがわかったときに、「なるほど。この人はこういうことを大事にしているから、こうしてほしいんだ」とうれしくなるんですよね。理解していくことで、その人とも仲良くなれるし、通じ合ったような感覚になれるし、ただめんどくさいなって思うだけじゃなくて、その理由を理解しようとしているのかなと思います。

フラットな関わりがもたらす信頼関係、ナラティブな語りから

白石:
相手を理解しようとする気持ちですね、それって本人に直接聞いたりするんですか。

Ellie:
そうですね。患者さんとの対話のなかで気づくことはすごく多いと思います。フラットに話していると、ぽろっと本音を言ってくれる瞬間があって。そこでこの人こんなことを考えているんだって、そういうものの積み重ねでだんだんと理解できてくるところがあるかもしれないですね。基本的に、理解しようとしてくれているという気持ちが伝われば、向こうも心を開いてくれるのかなと思っているので、常にそういう姿勢は持っているかもしれないです。

ナラティブってすごく大事だなって。患者さんの語りとか、背景とかって、やっぱりその患者さんの話を聞かないとわからないことって多いですよね。病棟で忙しいと時間をつくるのが難しいかもしれないんですけど、その患者さんが退院した後、こんなに生活が変わって良くなったという話を、その人の人生が見えるような語りを聞く場をつくることができたら、とは思います。

白石:
そういう姿勢って、Ellieさんのなかで誰かお手本になる先輩とかがいるんでしょうか。

Ellie:
今思うと、病院で働いていたときの同期がこういうコミュニケーションが上手でしたね。同じ寮に住んでいてすごく仲が良かったので、なんともない時間だけど、すごく自分が自分でいられた環境だったなって。だけど、特別誰かをモデルにしてそうなったわけではないかなぁ。なにがきっかけだったか、あまり自分のなかではわかっていないんですけど、たぶん人が好きなんだと思います。ジェネラルに、みんな幸せであってほしいとか、そういう気持ちが根本にあるのかなって。

白石:
それって中高生のころからとか、普段のEllieさんもそんな感じなんですか。

Ellie:
いや、そうではないと思います。中高生のころとか普段は別によく相談されるお姉さんキャラみたいな感じでもないかなって。素はそういうキャラじゃないけど、自分のプロスイッチが入ると、切り替わるんでしょうね。

白石:
看護師や保健師としてのスイッチが。

Ellie:
そうそう、対象者スイッチみたいなのが入るんだと思います。しかもそれをわりと自然にやっていると思います。友だちや家族とはまた違うスイッチですね。これって、ワーホリで海外にいたときにはもうスイッチがあったように思いますね。人っていろんな顔があるなと思っていて、同僚と一緒にいるときの自分、患者さんの前の自分、家族の前の自分、友だちの前の自分って、それは別に自分のなかでは使い分けてもいいし、みんな自然と使い分けていて、その関係のなかでのベストを常に見つけようとしているのかなって。

だから対象者によってもこういう自分を出したほうがいいみたいなのがあれば、変えていくと思います。でも、八方美人のようにただ合わせているだけではなくて、プロフェッショナルとしてやっているとは思うんですよね、仕事では。なので、本当に完全に自分の素を出せるのは夫だけだと思っています。それ以外は、その場に合わせた自分、演じているという言い方が正しいかはわからないですけど、そうして適応しているんだろうなって思います。

多様な経験が広げる看護の可能性

白石:
最後の質問にいきましょう。「後輩の看護師に伝えたいことはなんですか」ですね。Ellieさんの場合には、保健師さんも含めてで。

Ellie:
先ほどの、病院の外を知ること、人とかかわることという話をしましたが、その話の続きで、思い立ったら、悩んだらとりあえずやってみることは大事だと伝えたいです。私自身も行動力があると言われることがありますが、やって後悔するより、やらないで後悔するほうが大きいなって思うんです。私も今までやる決断をして後悔したことは基本的にはないので。いろんな人と出会って、いろんな人の話を聞くことで、自分が実際に経験しなくても、ある意味で疑似体験のような形でその人の世界を知ることができると思うので。こうして自分の視野を広げることで、自分の世界は広がっていくし、自分の可能性も広がっていくので、尻込みせずに臆せずに、どんどんチャレンジしていってほしいです。

白石:
Ellieさん自身がいろんな人と出会って話をして、自分ってこうだったんだって気づかされた出来事って、どんなことがありましたか。

Ellie:
それこそキャリアチェンジのきっかけとなったワーホリや大学院で出会った人との出来事はそうですね。たとえば、行政の保健師も学生のころに自分が保健師になるなんて1ミリも思っていなかったけど、海外に行ってマイノリティの方の支援がしたいと思ったときに、地域で行政の保健師もアリだなって経験を通して思ったし……。大学院に進学したときも、そもそもビジネスの世界が自分のキャリアの上にあるとはまったく思っていなかったけど、そういう選択肢もあるんだって。逆にそちら側に自分が行くことで、今まで切り開かれていなかった可能性が開くかもしれないと思って、自分が行動したことで自分の考えが変わった、新しい可能性に気づいたっていうことありますよね。

白石:
そうすると、ビジネスの世界に身を置き始めている今、また見えてきた世界、次のステップはどんな感じなんでしょうか。

Ellie:
転職して1年以上経ちましたが、現在の部署では1年未満です。1年目は基本的にもがく時期だと思っているので、正直なところまだ試行錯誤でがむしゃらに働いています。ビジネススキルをたくさん吸収して成長することが目下の目標です。顧客のニーズをくみ取り、そのニーズを満たすサービスを提供するために自分のできることを高めていけるよう、ビジネスの考え方や営業、マーケティングや経営的な視点をどう養っていくか、今まさしく学んでいるところなので。そうすることで、社会課題を抱える人たちの役に立つようなサービスをつくっていけるようになりたいです。医療と行政と民間とすべて経験していることは、自分にとっての強みになると思っているので、そこの強みを活かしながら将来のキャリアを考えていけたらと思っています。

白石:
今回お聞きしたEllieさんのお話自体が、私にとってめちゃくちゃ視野の広がる話ばかりでした。ありがとうございました!

インタビュアー・白石弓夏さんの著書



Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~

Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~
私もエールをもらった10人のストーリー


今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。 さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。

目次


◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏

発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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