ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。

ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。



ゲスト:さやか
専門学校卒業後、附属の病院に入職し15年勤務。現在は市内の総合病院の救命急センターに転職して2年目。仕事終わりのビールが楽しみ。

インタビュアー:白石弓夏
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。

整形外科から循環器まで、さまざまな部署での学び

白石:
お久しぶりです。さやかさんとは同い年なこともあって、最近は看護師の飲み会でもよく会いますよね!今日はこれまでの仕事のことと、さやかさんご自身のことについてもいろいろお聞きしていきたいと思います。まず、これまでどんなところで働いてきたのか教えてください。

さやか:
今日はよろしくお願いします!私はまず専門学校を卒業後、附属の病院に配属されて、そこで15年働きました。最初は整形外科病棟に4年ほどいて、その後、循環器・形成外科・呼吸器外科・小児科・口腔外科などの混合病棟で8年、緩和病棟で2年経験し、外来診療部のカテーテル室や内視鏡室、透析室で働きました。救急外来も兼務していて、最後は集中治療室のCCUで勤務していました。それから2023年の冬に転職して、今は市内の総合病院で働いて2年目になったところです。最初の病院では本当にいろんな部署を経験させてもらいました。

白石:
すごい、もうほとんどの診療科を経験してるじゃないですか(笑)。最初の整形外科は希望だったんですか。

さやか:
附属の学校だったんで、希望は外部から入る看護師優先だったと思うので、自分がどこを希望したとか覚えてないですね。泌尿器科以外は経験したのかなって思います。結局人手が足りないってことで、異動した循環器の混合病棟が一番長かったです。

白石:
循環器の病棟が長かったのは、この診療科で看護師を続けたいという気持ちがあったんですか。どんな病棟だったんでしょう。

さやか:
循環器は元々興味があって勉強も好きでしたね。50床以上の混合病棟で、そのうち40床が循環器の患者さんでした。おもにカテーテル治療で入院される方が多くて、とくに足の潰瘍の治療を専門にされている先生がいらっしゃって、その治療が大半だったんです。動脈硬化や足の潰瘍、壊疽の処置が本当に多くて、患者さんのほとんどが透析や糖尿病、心疾患を併せ持っているような状態でした。

白石:
一般的にイメージする循環器の病棟とは、ちょっと特徴が異なりそうですね。かなり忙しそう。

さやか:
そうですね。急変も多くて、時間外の業務も本当に多かったです。日勤では22時に帰れたら良いほうで、準夜だと深夜3時か4時まで。深夜は朝の配膳から昼の配膳まで見ることもザラでした。月曜日なんか、週明けの入院が12人とかありましたから。患者さんの回転も早くて、しかもパスが適用できない方ばかりで、カルテを書く量も多かったです。毎日写真を撮って、創の処置をして。患者さんは大量の薬を飲んでいて、インスリンもあって。透析も月水金であって、うちの病棟だけで18人くらいの患者さんが透析に行くんです。透析室に患者さんを送り出すだけでも1時間以上かかる。本当にマンパワーが足りなくて、患者さんの介助の量も明らかに多かったですね。

白石:
そういうところで働き続けたことで、さやかさんに身についたものって、たとえばどんなものがあるんでしょうか。

さやか:
いろんな疾患を持ちすぎている患者さんが多かったので、とにかく勉強するしかありませんでした。わりと黙々と勉強できるもんだなって思いました。患者さんの性格も個性的な方が多くて、クレーム対応も含めて、患者さんへの対応はそこで鍛えられましたね。忙しいなかでもチームワークをどう保っていくか、それも学べた場所だったと思います。

厳しい環境から、思いがけない主任への道のり

白石:
循環器の病棟で働いていたときは、さやかさんも中堅どころになっていたと思うんですけど、病棟のなかではなにか役割とか任されたりしたんですか。

さやか:
そうですね。最初の1年は普通に働いて、その後はずっとチームリーダーと教育担当をして、最終的には主任として管理業務もやっていました。新人さんの指導では、毎年のあるあるなんですが、創の処置を見て気絶する新人さんがいるんです。とくに足の潰瘍、壊疽がひどくなってから入院される方もいて。それはもう毎年のイベントのようでした。病院自体は2.5次救急くらいの大きな病院で、毎年100人くらいの新人さんが入ってきて、各部署に5~6人配属される状況で。私自身が新人のときに厳しい指導を受けた経験があったので、『共に育つ』ということを意識していました。新人さんだけが育つんじゃなくて、それと共に自分も成長できるように心がけていましたね。

白石:
さやかさんが新人だった頃の厳しい指導って、実際どんな感じだったんですか。

さやか:
学生のように行動計画を発表しないと仕事を回してもらえなかったんです。この患者さんはこういう疾患でどういう症状があって、という具合に全部言わないといけなくて。自立していない技術項目があると、チーム会で「まじでできてないんで」みたいに、後ろから指差されたりもしました。情報収集も、たとえば月曜日働いて火曜日が休みで水曜日また日勤、というときは、火曜日の夕方に病棟に行って次の日の情報を取らないといけなかったんです。私たちの学年はみんなそうでしたね。当時入職したのが100人くらいで、今は3~4人しか残っていないです。みんな3年くらいですぐに辞めていきました。

白石:
それは、なかなか厳しい環境で育ったんですね。そのなかで、なんでさやかさんは続けることができたんでしょう?

さやか:
正直、辞めるタイミングがあまりなくて。就活もしたことがなかったから、辞めて次にどうしたらいいのかということも、当時の自分には考えられませんでした。もしかしたらずっとここで働くのかな、という気持ちもありました。管理職の試験も通ったし、このままどうするんだろう、とは思っていましたが……。かといって、すごくネガティブだったわけでもなく、先の見通しがあまり立てられずにはいましたが、このまま働いていたらなんとかなるかなと、そう思って働いていました。

白石:
そして、その後主任にもなられたと。元々、管理職を目指していたんですか。

さやか:
実は全然そんな気持ちはなかったんです。受けろと言われて受けさせられて、そのまま受かってしまって。誰のために受けたんだろう……正直、師長さんのために受けたのかな、という感じですね。同じ病院グループのなかで全国から集まって試験を受けるんです。小論文と筆記と公務員試験のような試験があって、その後本部の病院で面接があって。師長さんからの推薦で受けるんですが、最初の1次で落ちる方もけっこういて、病院の看板を汚すことになるので、かなりプレッシャーでしたね。なんとか受かりましたが(笑)。それまでは、日々穏やかに働いて過ごせたらいいなって、そんなことばかり考えていたんで……まぁ今もそうですけど。

白石:
15年働いた病院を辞めて、今は3次救急で働いていますよね。転職を決めた理由はなんだったんですか。

さやか:
みんなに言うと笑われるんですが……実は、すごく嫌な同期がいて、その人が同じ部署に異動になるという話が出たんです。以前その人とは2年くらい一緒に働いていたこともあったんですけど、もう無理だってなってからは、1回も口をきかなかったんですよね。師長さんに「同じ部署になるんだったら私は辞めます」と前もって言ったんですが、結局その人が来ることになって。

白石:
え、そういう理由からの転職だったんですか。めちゃくちゃ意外です。

さやか:
今まで嫌いな人とかいたことがないんですけど、こればかりはもうどうしても無理だと感じましたね。すごく上からものを言ってくることが多かったんですよ。あるときすごく嫌な言い方をされて、もうそこでカチンときて。他にも仕事の態度とか、口だけで自分はなにもしないところとか、積もり積もってですね。

白石:
そこまでの状況だったんですね。辞める宣言してから、異動とかそういう話にならずに、すぐに転職されたんですね。

さやか:
「私、言いましたよね。その人が来たら辞めるって」と話していたので、異動してくることが確定してから、すぐに転職先も決めて、という感じで。師長さんがギリギリになって「じゃあ前の部署に戻る?」みたいなことを言い出したんですが、もうごちゃごちゃうるさいと、その時点で私の気持ちは決まっていたので。その1カ月後には退職届を出して辞めました。

救命救急センターでの日々、救急医療の先にある看護

白石:
今は新しい病院の救命救急センターで働いているとのことですが、どのような職場なんですか。救急といっても病院の規模とか体制によってかなり働き方が違うと思うんですけど。

さやか:
今の病院はとにかく家から近い場所で探しました。3次救急で、年間約27,000人の救急患者さんが来院されます。そのうち7割が軽症で、残りの3割が入院・重症の患者さんです。ERの専門医が複数いて、研修医も救急科を回ってきます。私たちはリーダーと、ドクターカー担当、トリアージ担当、そしてメンバーという役割分担で働いています。トリアージは院内トリアージの認定看護師が担当することが多いですね。日によって役割は変わりますが、メンバーのときは2次、3次救急の患者さんの対応、トリアージのときはウォークインの患者さんの問診や緊急度判定を行います。

白石:
今の部署に来て、だいぶ慣れました?どんなことができるようになった段階なんですか。

さやか:
少しは慣れてきましたけど、まだまだわからないことも多いので、勉強、勉強ですね。今はリーダー業務が始まったところで、リーダー業務がメインの日が多くなってきています。うちの病院では、救急での経験が3年以上ないとトリアージができないんです。トリアージの実践訓練には20時間ほどの講義やシャドーイングがあって、実際に自立するまでに3カ月以上かかります。症例発表会も行って、それで初めて自立できる仕組みになっています。トリアージで独り立ちしてからも、夜勤や土日祝日にたくさんのウォークイン患者さんの対応をして、それから半年以上経ってようやくリーダー業務が始まるんです。前の病院での救急外来での経験はかなり役立っているんですけど、トリアージできるようになるまではもうちょっとかかりそうですね。

白石:
さやかさんが思う、救急外来ならではの役割とか、今力を入れていることってなんですか。

さやか:
今、帰宅支援という取り組みを始めています。病棟には退院支援がありますが、救急外来にはありません。入院する3割の方は病棟での継続看護につながりますが、残りの7割の方への支援も重要だと考えています。たとえば頻回受診の方や、平日の診療時間内に一般診療所に行けない方、受診のタイミングが遅れてしまう方など、さまざまなケースがあります。そういった方々に対して、地域につなげる活動を始めています。「この方、救急車で運ばれてきたけど、はたしてどうやって家に帰って生活するの?」という患者さんも珍しくないんです。

具体的には、ケアマネージャーさんや地域包括支援センターとの連携を図ったり、必要な場合は院内の患者サポートセンターにつなげたりしています。その後の追跡調査も行って、1~2カ月後にカルテを確認して経過を見ています。まだ始まったばかりですが、データを取って見える化していくことで、スタッフのモチベーション向上にもつながればいいなと考えています。

白石:
それはかなり画期的な取り組みですね。ただ、救命に追われる場面と並行して帰宅支援なども進めていくって大変じゃないですか?

さやか:
たしかに大変です。でも、たとえば採血結果を待っている時間などを使って意図的に情報収集をしたり、その人らしい生活を支えられるように工夫しています。救急だけがすべてではないと思っていて、家に帰れる方は安心して帰っていただけるようにすることも大切だと考えています。

効率重視の学び方、学生時代から続く習慣

白石:
さやかさんみたいに、15年と看護師の経験がある中堅~ベテランの看護師で、2.5次の病院から3次救急のより大きな病院に転職して、しかも救命救急センターで働くのってなかなかないと思うんですよ。若手のときのキャリアアップしたい時期とはまた違うでしょうし。なんでそこまで頑張れるんですか。

さやか:
なんでしょうね。今より病院の規模を下げるという選択肢が私の中にはなかったです。ステップアップし続けていきたい、病院で頑張りたいなというのはなんとなくあって。でもなにか大きな目標があるとかでもなく、老後のこととか考えると、大きな病院で働いていたら福利厚生とかいろいろ困らないだろうなって、安直な考えです(笑)。

白石:
急に老後の話(笑)、でも福利厚生は大事ですね。

さやか:
あとは、わからないことがあると、自分のなかで悔しさがあって、勉強してやろうっていう気持ちになるんで、今いる救命救急センターはまだまだわからないことだらけです。この年齢で新しいところの救急は厳しいかなと思ったこともありますけど、意外と入職したら楽しいです。むしろ年齢を重ねてからのほうが、これまでの経験と結びつけて理解できることも多いと感じています。

救急では主訴からどういう疾患が考えられるとか、この患者さんにどういうことが起こりえるかを瞬時に考えていくんで、それも新鮮ですね。やっぱりABCD評価大事だなって思ったり、人工呼吸器を使うようになったり、挿管の介助をしたり、オペ室並みに清潔操作が必要な場面もあります。ECMOやIABPなど、病棟では扱ったことのないデバイスもここ5年以内で初めて経験しました。でも、勉強すればなんとかなるものです。

白石:
さやかさんは新しいことを吸収したり、勉強したり効率良いタイプなのかなという印象があるんですが、学生時代とか実習や国試勉強とかってどうでしたか。苦労されたことありますか。

さやか:
実は私、実習や国試勉強ではあまり苦労した記憶がないんです。病棟の看護師さんは怖かったんですが、必要なことはきちんと聞いて、実習期間中の最初にある程度土台を作るようにしていれば、それ以降は楽でしたね。月曜日から実習が始まるときは、その日のうちに計画をしっかり立てて。あとは1回実習に行けば、大体書く内容って決まってきますよね。疾患が違ったり、関連図が少し変わったりするだけなので、ちょっとした修正で対応できました。だから実習の記録もそれほど困らなかったですね。

白石:
へぇ!ポイント押さえるのが上手なタイプなんですね。なにかコツのようなものがあったんですか。

さやか:
同期が違うグループで回っているので、共有ノートを作って情報交換していました。「○○病棟の実習では、こういう感じになるよ」みたいな情報を、連絡網で回し合っていたのが良かったと思います。あとは患者さんに恵まれていて、みなさんよく話してくださったんです。看護師さんも怖いと感じることは少なくて、むしろ優しく教えてくださって。だから実習はあっという間に終わった感じでしたね。

白石:
国家試験対策はどうでしたか。

さやか:
過去問を2周くらいやって終わりです(笑)。それ以外はなにもしていません。実習で習ったことが出題されるので、他になにを勉強するんだろう、という感じでした。周りは夜も寝られないくらい大変そうでしたが、私はやるときだけちゃんとやると決めて、メリハリはすごくつけていたと思います。実習中や国試勉強中も毎日21時とかに寝て、平日も金曜日までにやって土日はしっかり遊んで、また月曜日から頑張る生活でした。

白石:
天才がいました(笑)。すごく効率良く勉強していたんですね。その姿勢は今も続いているんでしょうか。

さやか:
そうですね。今でも仕事は仕事の時間内で終わらせる、勉強は決めた時間でやる、というメリハリをつけています。家では絶対に勉強しません。今の職場は残業もほとんどないので、患者さんが落ち着いている時間を見計らって、フロア内で少し本を読んだりしています。その日の夜勤でこういうケースがありそうだなと思ったら、関連する資料を持っていって、時間を見つけて読むようにしています。

ひとりの患者さんの言葉から広がった看護の世界

白石:
それでは質問のカードにいきましょう。こちらから好きなものを選んでください。

さやか:
一番左で。

白石:
患者さんから言われた言葉で、特に印象に残っているものはありますか」ですね。

さやか:
今は救急で働いているので、患者さんとじっくり話す機会は少ないんですが、看護師9年目くらいのときに緩和ケア病棟で働いていたときの思い出があります。骨転移で疼痛コントロールのために入院されていた患者さんを受け持っていたんです。その方はとても優しくて穏やかで、いい関係性を築くことができました。あるとき、その患者さんに「あなたはこんなところにいるんじゃなくって、もうちょっと視野を広げていろんなところで頑張ったほうがいいよ」と言われたことがあって。それが今でも心に残っています。

白石:
それは患者さんのどういう思いから、そう言われたんだと思いますか。

さやか:
亡くなる直前だったんですが、「私みたいな人もいるけど、でもいろんな人たちを救ってあげられるような看護師さんになってね」という意味を込めて言ってくださったようでした。その後、緩和ケアのことも含めて化学療法のことももっと勉強したいと思うようになって、婦人科病棟で働いてみたこともありました。そこで化学療法や放射線療法を受けている患者さんのケアを経験しました。

それまであまりがん患者さんとかかわる機会がなかったんですが、その患者さんとの出会いをきっかけに、がん看護をもっと学んでみようと思うようになりました。1人の患者さんの言葉が、こんなふうに自分の看護の幅を広げることになるとは思いませんでした。

白石:
なるほど。患者さんの言葉で、これほど変わることがあるんですね。さやかさんは前の病院でも救急外来を含めていろんな診療科で働いていましたけど、そのときの経験ってかなり活きていますか。

さやか:
そうですね。今の救急の現場でも、実はその経験が活きています。救急でも看取りの場面や、治療方針の急な変更を迫られる場面があります。家族の意思決定支援や延命治療の選択など、危機的な状況での対応が求められることも多いです。そういうときに、緩和ケアやがん看護で学んだことが本当に役立っています。それはなにも大人だけでなく子どもさんもです。そういったさまざまなケースに対して、病棟での経験が活かせていると思います。

白石:
それでは最後の質問に、「あなたが後輩の看護師に伝えたいことはなんですか」です。

さやか:
私くらいの年齢で大きな病院の救命救急センターを希望して行く人は少ないと思いますが、実際にやってみると新しい発見や学びがたくさんあります。いろんな経験をしてきた今だからこそ、けっこう楽しいことも、勉強しがいがあることも増えてきて。意外とこれとこれがつながるんだって、今の仕事に活かせることも多いんです。この年齢になってもまだいろいろ経験できて、初めてやってみて勉強になったり、面白かったり、頑張ろうと思えることもあるんだなってわかったので。年齢とか気にせず、あきらめずに頑張ってほしいですね。

救急というと、ドラマなどで見るような派手なイメージが強いかもしれません。でも実際は、患者さんの生活全体を見据えたケアも大切な仕事です。基本的な看護技術を大切にしながら、新しいことにも挑戦する。そういう姿勢を持ち続けることが大切だと思います。

白石:
私も何度か救急外来の取材はしたことがあったんですが、今日はまたイメージが新しく変わるお話を聞くことができました。さやかさんの攻めと学ぶ姿勢、私も見習いたいです。ありがとうございました!

インタビュアー・白石弓夏さんの著書



Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~

Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~
私もエールをもらった10人のストーリー


今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。 さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。

目次


◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏

発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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