2023年5月に『マンガと図説で見てわかるICF(国際生活機能分類)の使いかた』(詳しくはこちら)が発売されました。本書は、回復期リハ領域で患者さんの全体像を把握し、多職種チームで情報を共有するための必須のツールとなっているICFの活用実例を、マンガを使ってわかりやすく解説する一冊です。今回は本書に収載されている第1章「ICFのはじまりと変遷~なぜICF?~」を全文公開します。

●執筆
及川惠美子
一般社団法人日本ICF協会 代表理事



「ICD(国際疾病分類)」のスタート

1900年、「国際統計会議」は「国際死因リストの修正に関する国際会議」を開催し、国家レベル・国際レベルのデータとして「国際死因リスト」を承認し、疾病分類のための「ICD-1(第1版)」がスタートしました。

「国連」と「WHO(世界保健機関)」の設立

国際社会は20世紀に入り、2 度の世界大戦という大きな転機を迎えます。1945年、第二次世界大戦後の国際社会は世界大戦の反省を踏まえて「国連」を設立。その「国連憲章・第1 条」には、「人権」という言葉が入りました。1948年には、保健・医療・福祉分野に関するさまざまな問題に取り組む国連機関として「WHO(世界保健機関)」が設立され、WHOも人間の健康を「基本的人権」として位置づけ、世界的組織による活動がスタートしました。

ICDが WHO に移行 ➡「 高齢化社会」の新たな問題!

ICDはWHOの所管となり、新たな「国際統計」が始まりました。1955年に ICD-7(第7版)の改訂が行われ、 翌1956年には国連が「高齢化社会」についての定義を発表。国際社会は新たな問題と向き合う時代に入りました。

書籍紹介

マンガと図説で見てわかるICF(国際生活機能分類)の使いかた

マンガと図説で見てわかるICF(国際生活機能分類)の使いかた
回復期リハスタッフの“わからない”が“わかる”に変わる!
「生きること」へのリハビリテーションに向けて


アセスメントとプランの視点が身につく!
ICF(国際生活機能分類)は、回復期リハ領域で患者さんの全体像を把握し、多職種チームで情報を共有するための必須のツールとなっている。しかし、完全に使いこなせているかと訊かれるといまひとつ自信が持てない…。そんなICF活用の実例を、マンガを使ってわかりやすく解説する。
▶本書の書評を読む

発行:2023年5月
サイズ:B5判148頁
価格:3.630円(税込)
ISBN:978-4-8404-8176-2
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<プログラム>
■ICFの理念と本質
■リハビリテーションとICFの関係
■現代に求められる「生きること」の意味
■わかったようで分かっていない『参加』の大切さ
■リハビリテーション支援のためのロジカルテクニック

日時:2022年8月29日(月)10時30分~12時
申し込み締切:2022年8月23日(水)
※予定数に達し次第 受付終了となります
対象:医療従事者
受講料:無料

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