この連載は、なかなか総合的に語られることが少ないIVR看護について、標準看護計画にあてはめてみることで、その価値と魅力を再考(・・)し、「やっぱりIVR看護って最高(・・)!」と読者といっしょにサイ発見するための試みです。




それでは、計画を見てみましょう。



不安を取り除くアプローチとして、術前では、術前訪問を通して情報の提供(検査や治療の前に病状や検査〈治療〉の必要性、内容、方法を十分に説明)し、患者さんの訴えを傾聴していくことが重要です。

しかし、時間や人手不足などの問題から、術前訪問を行わない施設も多いかと思います。その際も検査(治療)中の短い時間ですが、共感的態度、受容的態度で対応して信頼関係を築き、時間の許す限りタッチングや適切な言葉がけをし、近くにいることを伝え、治療中でもできる対処方法を説明しましょう。

▶「#004|不安:前編」を読む

【参考文献】
1)籏持知恵子ほか.心臓カテーテル検査を受ける患者と看護に関する実態:文献的考察と課題.日本看護学会誌.16(1),2006,238-44.
2)野水里枝ほか.カテ室看護師による心臓カテーテル検査・治療を受ける患者への術前訪問の意義:患者不安の分析と不安軽減効果.日本心血管インターベンション治療学会誌.4(2),2012,133-9.
3)土倉愛子ほか編著.心に寄り添う手術看護.東京,医歯薬出版,2014,14-7.
4)松田重三.検査を受ける患者への精神的ケア①極度の不安を抱いている患者への援助.臨牀看護.16(3),1990,329-32.




野口純子
厚生中央病院 INE .MBA.キャリアコンサルタント
『みんな誰かの大切な人』をモットーに短い時間の中でも信頼関係を築き安心してIVRが受けられるように『かきくけこ』の実践を心がけています。(か…関心を持つ き…気づきのアンテナを張り巡らせる く…苦痛を知り軽減できるよう支援する け…敬意を持って接する こ…固定観念を捨てる)。

2024年7月25日(木)~27日(土)に札幌にて開催される「第32回日本心血管インターベンション治療学会学術集会;CVIT2024」にて、本連載を企画いただいた野口先生・村瀬先生のおふたりが座長・演者を務められる『メディカルスタッフ シンポジウム 12 シリーズ! 「カテ室の看護記録を再考する」』の講演がございます。奮ってご参加くださいませ!
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