バックナンバーを読む

定年退職、というとどんなイメージを持ちますか?
仕事から解放され自由になる。趣味に生きられる。疎遠になっていた友だちと旧交を温める。なかには世界一周の旅とか、田舎暮らしとか、理想の生活を思い浮かべる人もいるでしょう。

仕事がなくなると、毎日が自分と向き合う日々になってしまう人がいます。老いていく自分と向き合い、生き方を問われることになります。


看護師のための認知症患者さんとのコミュニケーション&“困った行動”にしない対応法

CASE 046
74才女性

「階段から転落?」

「ええ……そうなんです。けがをして、お一人で生活できなくなったので、妹さんの家にいます」

訪問看護師からの電話です。歩行障害が見られたことはなかったのですが、ときどきめまいを訴えていました。めまいが原因なのでしょうか。

「原因はわかりますか?」

「まだわかりません」

何があったのでしょう。

これまでの経過

X-2年、その人は、区の保健所で定期開催されている「物忘れ相談会」に現れました。

「物忘れ相談会」は、全国各地の自治体で開催されています。厚生労働省の方針で、地域で認知症を早期発見しようという試みの一つです。相談には地域の医師会の認知症専門医や認知症サポート医がかり出されます。私もそのお手伝いをしています。

私が出務した日、「物忘れが心配」とのことで1人で来所しました。「定年退職してからいろいろな症状が出てきて、心配なんです。特に物忘れはひどいので不安です」とのことでした。1人で来所する人の多くは病識がある人なので、認知症を発症していない人です。

MMSE(Mini Mental State Examination)を行いました。簡易な知能検査で、記銘力や見当識などを調べることができます。結果は30点満点中26点でした。記銘力と注意力(セブンシリーズ:100から7を順に引いていく)で失点が見られました。軽度認知障害です。

私は医療機関受診を勧めました。「脳の画像検査をしたり、そのほかに詳しい検査をして、もしも認知症の始まりだったら早めに薬を飲んだほうがよいかもしれません」と勧めました。すると、その3日後、早速私のクリニックを受診しました。

初診時の様子

初診時には、生育歴や暮らしぶりなどについて事細かに問診を行います。本人はいままで結婚歴や出産歴はなく、独身を貫いてきました。両親が他界してからは独居です。身寄りは遠方に住む妹家族のみです。

高校を出てからずっと会社員で、定年退職まで勤めあげました。定年退職後は、これといって趣味はなく、友人と集まって食事をするのが楽しみでした。そのような集まりはたまにしかないので、ほとんどの時間を1人で過ごしていました。

初診時の心拍数は毎分113回で頻拍でした。血圧は119/60と正常です。相談会で行ったMMSE検査用紙の写しを持参したので、よく見ると字や図形の線が細かく震えています。本態性振戦のようです。

本態性振戦は生まれつき交感神経優位の体質で、緊張すると書くときに手が震えたり、何もしていなくても首が震えたりする疾患です。心拍数が多いのは、当院を受診して緊張しているためのようでした。

画像検査ができない

脳の状態を見るために画像検査を試みました。当院ではオープンタイプのMRI装置があります。筒型に比べて解放感があり、閉所恐怖症の人でも検査が受けられるので、わざわざ遠方から検査を受けに来る人もいます。

この人は不安な様子で「検査は怖いです」と話していましたが、「受けるだけ受けてみましょう」と勧めて、とりあえず検査室に入ってもらいました。装置に横になり撮像が始まるとすぐに「出してください!」とパニック状態になり検査はできませんでした。

画像検査ができないと大脳の状態が客観的にわかりません。よその病院で撮像時間が短い頭部CTを撮ってきてもらう方法もありましたが、本人はかたくなに拒否しました。「恐ろしいです」と言うのです。かなり重症な閉所恐怖症だと思いました。

このような手の震え、緊張しやすさ、閉所恐怖症などが、若いころから多少その傾向はあったものの、定年退職してからますますひどくなっているとのことでした。そして本人が何よりも感じていたのは記憶力の低下でした。

軽度認知障害

軽度認知障害は、認知症の前段階に当たるといわれています。いろいろな基準がありますが、NIA-AA(National Institute on Aging-Alzheimer‘s Association)の診断基準がよく使われます。

・以前と比較して、認知機能の低下がある。
・記憶、遂行、注意、言語、視空間認知のうち一つ以上の認知機能の障害がある。
・日常生活動作は自立している。
・認知症ではない。
・血管性、外傷性、薬物誘起性の原因を除外する。
・縦断的な認知機能の変化がある。
・アルツハイマー病に関連する遺伝子変異に一致する病歴がある。

実際の診療では、ADL(日常生活動作)が自立していて、MMSE24点以上の場合に軽度認知障害と診断しています。その上で、頭部MRI検査で海馬に萎縮を認めた場合、アルツハイマー型認知症の前段階としての軽度認知障害と考えて治療を始めることが多いです。

治療をどうするのか

私は本人に、「あなたのいまの状態は軽度認知障害です。しかし、画像検査ができないので、これからアルツハイマー型認知症になるのか判断が難しい状態です。薬を飲み始めるか検討が必要です。次回までに考えてきてください」と言いました。

初診日には、知能検査以外にもビタミンB12や甲状腺ホルモンなど、認知機能が低下するほかの病気を除外するための採血検査を行いました。次の受診では、採血検査の結果を見て、本人の意向を聞いて治療方針を決めることにしました。

前回の受診内容が記憶にない

次の受診日は1週間後でした。予約通りに来院しました。2度目の来院だったためか、初診時よりも心拍数は少なく毎分97回でした。私は採血結果に異常がないことを告げました。ビタミンの値も、甲状腺ホルモンの値も、正常値でした。その上で、以下のように本人に話しました。

「軽度認知障害で、これからアルツハイマー型認知症に移行するタイプかどうかははっきりしません。あらかじめ抗認知症薬を服用して、アルツハイマー型認知症に移行するのを遅らせる治療を受けるか、3カ月に1回ぐらい通院して、記銘力障害などが悪化してきた場合に治療を開始するか、決めてください」

本人は言いました。

「私、前回、何か説明を受けたんでしょうか。覚えていません。MRIを撮ろうとして、機械を見たことは印象に残っています。検査したのでしょうか。怖くて出てきてしまったような覚えがあります」

1週間前の記憶が曖昧になっていました。

「保健所に相談に行って、何か検査をした覚えはありますが、何を話したか、どんなことをしたのか、記憶にありません」

10日前の記憶が消えかかっています。本人は記憶が消えていってしまうので不安が強くなっていました。

仮性認知症の可能性

不安感が非常に強い状態でした。強い不安感は老年期うつ病の患者にも見られる症状です。老年期うつ病では不安焦燥感が強く、認知症のように物忘れもひどくなります。この状態を仮性認知症と言います。

以前にも書きましたが、うつ病と初期の認知症は鑑別が難しいのです。私はここでうつ病の可能性があると考え、抗うつ薬を処方しました。SSRIという薬です。高齢者に副作用が少なく、使いやすいのですが、副作用で吐き気が出ることが多いです。

残念ながら、この人の場合、抗うつ薬による吐き気がすぐに出てしまい、服用を継続できませんでした。

問診すると、薬を飲み始める以前から食欲が低下していたとのことでした。それでも外食するとよく食べられるので、よく1人でランチをするとのことでした。また、夕食も食欲がないけれども「ビールをちょっと飲むとよく食べられる」と話しました。

介護認定申請

金銭など大事なものの管理はできていました。しかし、不安になり、銀行の貸金庫に毎日確認に行ってしまいます。このため介護認定申請をしてもらいました。

介護認定は要支援2が出ました。介護が必要ではありませんが、要介護状態にならないための支援が必要な状態です。要支援の場合には、民間のケアマネジメント事業所のケアマネジャーではなく、地域包括支援センターの担当者がケアマネジャーになります。

私は早速、地域包括支援センターの担当者に連絡を取りました。一人暮らしで趣味もなく、友人と会う頻度も少ないので、デイサービス通所を導入してもらいました。毎日銀行に行ってしまっていましたが、デイサービスを始めたことで銀行通いがおさまりました。

不安が解消しても物忘れは持続

デイサービス開始後には不安感が改善しました。食欲不振が改善し、診察時に笑顔が見られるようになりました。しかし、記憶障害は持続していました。

「友だちに勧められたおいしいチョコレートの店に行きました。買ってきた記憶はあるのですが、家の中どこを探してもチョコレートがありませんでした。しばらくして家の使ってない部屋の押し入れに入れ替える服をしまおうと思って開けたら、そこにたくさんのチョコレートがあり驚きました。買ったことは覚えていましたが、こんなにたくさん買ったのかと驚きました。自分では食べきれません」

「デパートにズボンを買いに行き、買って帰ってきたら同じズボンが家にありました。こんなこと、いままでありませんでした」

本人の訴えもあり、抗認知症薬を開始することにしました。

抗認知症薬

X-1年、抗認知症薬を開始しました。リバスタッチパッチ®︎を開始したところ「何か、めまいがする」との訴えがあり、本人が自己中断しました。

診察時に話したことを忘れ、会計の際に窓口で同じ質問を繰り返すようになりました。抗認知症薬を再度試みることを提案しましたが、「心配です」とのことで、本人は通院だけ継続しました。

「家ではテレビを見て過ごします。ときどき友だちとランチします。夜はビールをちょっと飲んで、あとはよく眠れます」毎回そのような話でした。

私は認知症に移行しているのではないかと考え、地域包括支援センターの担当者に依頼して、訪問看護を導入してもらいました。本人が独居で暮らしぶりがわからず、診察時にも本人からの話しか聞けないので、客観的な観察が必要だったのです。

訪問看護の導入

本人はもともと不安感が強い人でしたので、訪問看護を素直に受け入れました。訪問時の血圧は著しく低く、低血圧症であることが判明しました。収縮期が100未満です。めまい感の原因と思われました。めまいを訴えていましたが、めまい感だったようです。

医学用語で「めまい」というと回転性めまいのことです。ぐるぐる回るとか景色が横に流れて見えるなどの「めまい」です。一般の人は「めまい」という言葉をいろいろな場面で使用します。回転性めまいだけではなく、浮遊感、気が遠くなる感じ、足元がおぼつかないなどの場合にも「めまいがする」と言います。

患者の訴えと医学用語は必ずしも一致しないのです。「何かめまいがする」と言っていたのは、起立性低血圧の症状だったようです。しかも抗認知症薬を使用したからではなかったようです。

小康状態の終わり

デイサービスに通い、訪問看護師が入り、小康状態でした。抗認知症薬は中断したままでしたが安定していました。

ところが、あるとき急に不安が再燃しました。

「いつもの友だちと銀座にランチに行きました。でも、なぜか気持ちが不安定になって、楽しい気持ちになれませんでした。家に帰ってからも不安が取れなくて……いつもよりビールを多く飲んでしまいました。ビールを飲んで眠ると寝つきはいいんですが、夜中の12時ごろに目が覚めます。そこでまたビールを1本追加で飲んで寝ます」

ビールの量が増えました。アルコールは薬物の一種です。飲むと最初は鎮静系に働きますが、時間が経つと興奮性に働きます。このためアルコールで寝ると必ず中途覚醒するのです。そこでまた追加で飲むようになるので、アルコールで寝ようとするとアルコール中毒になるのです。

お酒を減らすように話し、眠剤を飲んで寝るように指導しましたが、なかなかうまくいきませんでした。

軽度認知障害の診断基準、「薬物誘起性の原因を除外する」という項目が問題になってきました。この場合の薬物はお酒です。

アルコール依存

この人には本態性振戦もありました。本態性振戦は交感神経の緊張が強い人に見られます。治療には、βブロッカーという降圧薬の一種が使われます。交感神経をブロックする薬です。そのほかにもマイナートランキライザーで治療することがあります。

本態性振戦の震えや緊張は飲酒で症状が緩和されます。このため医療機関に受診せず、飲酒をしてから行動することで症状を和らげている人がいます。

アルコールは依存性薬物の一種です。医療機関で処方される薬物とは違い、徐々に効果が薄れ、効果を得るには量を増やしていかないとならなくなります。このため本態性振戦の人のなかにはアルコール依存症になってしまっている人がいます。

生活水準の低下

訪問看護師が毎週訪問していましたが、私に連絡が入りました。いままでは家の中が片付いていましたが、徐々に散らかってきたというのです。本人も動作が鈍くなったと訴えました。

「洗濯とか掃除をするときに、以前より時間がかかるようになったのです」

飲酒の影響ではないかと思い、「お酒を減らしたほうがいいですよ」とアドバイスしましたが、本人は「内科の先生は、採血の結果異常がないのでお酒の影響はないと言っています。だから飲んでも大丈夫なんです」と言い張ります。

「友だちとレストランで食事しました。そのときは楽しかったのですが、友だちと別れた後、突然不安が強くなりました。先生にもらった眠剤を飲んだらよく眠れました。心配事は何もないはずなのに、どうしてなのでしょうか」

物忘れの悪化

「昨日、回転寿司に行ったのですが、食べたものが思い出せません」

本人には物忘れの自覚がありました。

「閉じ込められている感じがします。友だちと会っているときはいいのですが、別れると不安です。毎日、食事が終わってしばらくすると、何を食べたのか思い出せなくなります。食べたものをカレンダーに書いて忘れないようにしています。テレビで介護保険の番組をやっていましたが、私はこの先どうなるのでしょうか。心配です」

「気分が不安定です。毎日、これと言った原因はないのですが、漠然と一人暮らしが不安です。特に将来のことです」

訴えが続いたのでケアマネジャーにデイサービスの増回を相談しました。しかし、要支援2のなかで使えるサービスには限界があり、これ以上デイサービスを増やすことはできませんでした。

妹の関わり

このころから妹の話をするようになりました。

「妹が毎日電話をくれます」

本人の話だと、公共交通機関で片道2時間ほどの地方都市に妹が住んでいます。最近では毎日電話をくれるようになったようです。何か異変を感じているのでしょうか。

「ぼーっとします。頭がはたらかない感じです。でもテレビのニュースは気になります。園児の列に暴走車が突っ込んで子どもが死んだニュースです。気になって忘れられません。怖いんです」

「断捨離を始めました。とにかくいらないものを捨てようと思ってどんどん捨てました。でも、また新しくものを買ってしまい、物が減らないんです」

このころから徐々に食事摂取不良になりました。

脱水状態

夏から秋にかけて食事量が減り、水分摂取も不十分で入院しました。採血の結果、ヘモグロビン11.9、アルブミン3.6でした。栄養失調と言われました。入院中に毎日点滴をして、10日間で退院しました。

入院を機に地域包括支援センターに連絡し、区分変更申請をしてもらいました。要介護1になりました。それまではデイサービスと訪問看護を利用していましたが、ヘルパーサービスも入れてもらいました。

1年ぶりにMMSEを行いました。MMSEは30点満点の28点で記銘力障害のみでした。1年前の初診時には26点でしたので、むしろ点数は上がっています。画像検査は行なっていませんので、大脳が萎縮したかどうかはわかりません。

ふらつき

本人はときどきふらつきを訴えるものの、そのほかの生活には変化がありませんでした。

X年、ある日突然「めまいがひどい」と言って内科の病院を受診し入院になりました。入院は1週間でした。原因はわからず、点滴だけをして退院になりました。

退院の翌日、本人は自宅の階段から転落し、顔面と手指に受傷しました。日常生活動作に支障が出たため、傷が治るまでしばらく妹の家に滞在することになりました。

1カ月後、本人はまた一人暮らしに戻りました。診察の際、本人はこう説明しました。

「階段から落ちました。靴下が滑ったんです。階段には手すりが付いていなかったので、掴まるところがなくて下まで落ちました」

デイサービス、訪問看護、ヘルパーサービスを再開しました。

妹の登場

翌月、本人の外来受診予定の前日に妹が当院に電話をかけてきました。

「昨日、まためまいがすると言って入院したのです。明日の予約はキャンセルしてください。あのう……こんなこと電話でご相談していいのかわからないのですが、ちょっとお話があるのです」

「どうぞ話してください」

「姉を家に引き取って1カ月ほどいっしょに生活してわかったのですが、お昼ご飯でビールを1本飲んで、そのあと毎晩ビールを1リットルか、1.5リットルぐらい飲むんです。翌朝にもお酒が残っているみたいで、ぼーっとしていたり、様子がおかしかったんです。でも、傷が治ったので自宅に戻ると言って……そうしたらまた入院したので、ああ、お酒のせいだなと思ったんです」

ケアマネジャーの同行受診

退院後、本人はケアマネジャーに付き添われて診察に来ました。入院する前の2カ月間ほどは、毎日のようにケアマネジャーに電話をかけていたということがわかりました。不安感が強くて、何度も電話してしまっていたようです。なかには呂律が回らないなど酒に酔って電話している様子もありました。事業所の業務に支障をきたす日もあったそうです。

「入院中は一滴もお酒を飲みませんでした。そうしたら不安感が取れて、やる気も出てきました。食事もよくとれるようになりました」

と、本人は言いました。私は、本人にお酒をやめるようにアドバイスしました。

「これを機にお酒をやめたらどうですか。あなたの軽度認知障害の原因はお酒だったようです」

NIA-AAの診断基準「薬物誘起性の原因を除外する」、この場合の薬物はお酒でした。特にお酒の問題は本人が少なめに申告したり、隠していることがあるので注意が必要です。

めまい、階段からの転落、栄養失調や脱水……振り返ってみれば全部飲酒で説明がつきます。

ケアマネジャーは言いました。

「デイサービスやヘルパーサービスのスタッフの話では、以前に比べて物忘れが悪化し、理解力も低下しているようだというのです。このままのサービスでいいのでしょうか」

施設入所も含めて、ケアプランの見直しが必要になりました。

妹の同行受診

次に妹が付き添って受診しました。わざわざ遠くから来てくれたのです。私は本人に言いました。

「お酒をやめれば、いまの住まいでも普通に暮らせますよ。いかがですか」

「嫌です。やめたくありません」

本人は硬い表情でじっとこちらを見ています。
妹は心配そうに姉の顔を見ています。

「お姉さん、食事がついている施設に移ってくれませんか。いまのアパートはメゾネットタイプで、階段があるのが心配です」

「いまの生活を変えたくありません」

本人は、頑なです。

話が通じません。理解力が低下しているようです。軽度認知障害ではなく、アルコール性大脳萎縮をきたしているのかもしれません。アルコール性認知症です。

アルコール依存症の治療は難しいのです。本人に治す気持ちがないと克服できません。この人には治す気持ちはありません。認知症になっているとすれば、自ら治療に取り組んでくれるとは思えません。

私は妹に言いました。

「病院か施設に入れてあげるのがよいのではないでしょうか」

「ケアマネジャーからは、私の家の近くの老人ホームを勧められたのです。でも、すぐには入れません。まずはショートステイを勧められました。訪問看護も精神科訪問看護に変更することになりました」

精神科訪問看護を入れるために自立支援医療を申請することになり、診断書を作成しました。妹の家がある近県の老人ホームに入るまで、もうしばらく通院は続きそうです。

バックナンバーを読む

西村知香
認知症専門クリニック「くるみクリニック」院長。神経内科医。認知症専門医。介護支援専門員(ケアマネージャー)。1990年横浜市立大学医学部卒業。1993年同医学部神経内科助手、1994年三浦市立病院、1998年七沢リハビリテーション病院、2001年医療法人社団・北野朋友会松戸神経内科診療部長を経て、2002年東京都世田谷区に認知症専門のくるみクリニックを開業。