看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「オンコール」です。

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ただいま、オンコール中です。

「オンコール、大変?」
よく聞かれます。

なんだかんだ言って、「そのときの利用者さんの層による」が一番の回答だと思ってます。

聞いた話によると、管理者・所長がオンコール(ファーストコール)を一手に引き受けて、状況判断してセカンドコールの当番の看護師に指示出しをするタイプのオンコールもあるご様子。

しかし、お看取り予定の方が多い時期は予想だにしないことが起こる可能性もある。
逆にその時期を乗り越えると、なんの電話も鳴らないことがしばしば。
(余談ですが……ある意味当たり前のことだとも思ったんですけど、半年間訪問看護師として勤務したところ、電話の鳴りかたの傾向ってICUよりも葬儀社のほうが相関関係がある気がします)

私以外の事業所のスタッフは皆さんお酒が好きなようで、オンコール=休肝日になっているとのことです。
健康的で良いですね。

さて、訪問看護ステーションの方針によりけりかと思いますが、利用者さんのところに行く看護師は流動的です。
なるべく複数の看護師が対応できるように、管理者さんがスケジュールを組んでいるのですが、それでも訪問に伺ったことのない利用者さんもたくさんいます。

会ったこともない、情報を知らない利用者さんの対応をする可能性があること、それが新人訪問看護師の鬼門のような気がしています。

オンコールで電話当番になったときに、そんな利用者さんからの電話がRING RING鳴ったら……?

考えるとすこし不安だし、怖い気もします。
カルテは支給されているiPadで見られるので、記録や医師からの指示書を確認したり、ひとりではどうしようもないときは心のなかで平謝りしながら管理者さんに電話します。

一度、運転中(休日の予定訪問はオンコールの当番のスタッフが行くので、訪問に行きつつ緊急対応の可能性が多分にあります)にぜんぜん知らない利用者さん……、しかも認知症があってうまく会話が成り立たなかったときには、若干泣きながら管理者さんに電話をしました。
とくに道!
駐車スペース!
記録に書かれていないことを読み取ることが大変です。

でも、新しい出会いも待ってる可能性があるオンコール。
正直つらいけど、楽しみながらやっていきたい所存。

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看護師クリエイティブプロジェクトFractaleのエモ担当。なぜか気が付いたら在宅沼に片足突っ込んでいた7年目看護師。外科・脳外科病棟→救命救急センター→集中治療室→2020年2月から在宅。新米訪問看護師。輸液ポンプ、シリンジポンプのコード整理の特技が活かせなくなってしまった。元葬儀屋、病院栄養科勤務経験のある社会人から看護師パターンのやつ。ケアの原点を在宅に感じて、改めて生と死を見つめ直そうとしている。趣味は筋トレと読書とロードバイクと音楽鑑賞。B'zに対する並々ならぬ執着心がチャームポイント。 好きなトレーニングはレッグエクステンション。


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