みなさんこんにちは!

前回(#058)より、患者さんに安心・安全に心カテを受けていただくための私たちの具体的行動についてお話をしています。今回は、患者さんをお迎えするときのシチュエーションを考えてみましょう。

自信を持っておこなうこと

カテを受ける患者さんは、「何をされるの?」「どんなふうにされるのだろう?!」と、まさに不安と緊張を感じておられることでしょう。

カテ室に入った患者さんの目に映る風景は無機質で、スタッフは見たことのない出立ち。カテ室に向かうまでに感じていた不安と緊張はますます高まっていくでしょう(図1)。



カテ室出棟前に、カテ室がどんなところなのかを伝えることができれば、少しは患者さんの不安と緊張は和らぐのではないでしょうか。パンフレットなどの写真やイラストであらかじめカテ室の雰囲気を見ていただき、知っておいていただくだけでも印象は変わるのかもしれません。

カテ室で患者さんを迎えるスタッフは、ゴーグルにマスク、そしてプロテクターを着ています。外来でカテの説明をしてくれた担当者やドクターにいたってはすでにガウンまで着ているかもしれません(図2)。





スタッフの表情は見えづらく、みんな同じ感じに見えることでしょう。できる限りの笑顔と優しい声かけが必要になると思います。

スタッフでも慣れていない場合は、自分自身が不安を感じながら患者さんに接することがあります。そんな不安は患者さんにすぐ伝わってしまいます。特に心電図やNIBP(非侵襲性血圧)などを装着することくらいは、十分にトレーニングしたうえで、自信をもって患者さんと会話しながら、自分自身もリラックスして行うことが大切です。

患者さんが過度の緊張状態にあると、迷走神経反射が起こる場合があります。また、血圧が高くなったり、パニックになったりすることもありますので、少しでも安心してカテを受けていただける環境を整えるのも私たちの大切な仕事ですね。

今回はここまで。ありがとうございました。



※今回掲載したイラストはダウンロードして患者さまへの説明等にぜひご利用ください
〔ダウンロード方法〕
・PCの場合はイラストを右クリックで保存してください
・スマホの場合はイラストを長押ししてダウンロードしてください

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プロフィール:野崎暢仁
新生会総合病院 高の原中央病院
臨床工学科 MEセンター
西日本コメディカルカテーテルミーティング(WCCM)副代表世話人

メディカセミナー『グッと身近になる「心カテ看護」~カテ出しからカテ中の介助、そして病棟帰室後まで~』など多数の講演や、専門誌『HEART NURSING』、書籍『WCCMのコメディカルによるコメディカルのための「PCIを知る。」セミナー: つねに満員・キャンセル待ちの大人気セミナーが目の前で始まる! 』など執筆も多数。