ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。

ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。



ゲスト:あずさ
バイト先での経験から高校生時代に訪問看護師を志す。2015年に看護師になり、地域包括ケア病棟で2年間勤務した後、念願の訪問看護師に転職。3年働いた後、現在は2つ目の訪問看護ステーションで3年目。結婚・妊娠を経て現在は産休中。

インタビュアー:白石弓夏
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。

編集協力:堀間莉穂



白石:
今日はお時間をいただきありがとうございます。まさか、お声掛けしたタイミングが出産間近だとは思わず……。

あずさ:
3年ぶりくらいですもんね。弓夏さんとお話しするの。

白石:
そうそう。あずさちゃんとは、都内で開催された看護師向けのセミナーで出会ったのだけど、あのときは参加者がまさかの2人きりでね(笑)。一緒にやりながら話を聞いていたら、「あれ、なんか地元近くない?」って話になって、実は高校が一緒だったと発覚して。めちゃめちゃ運命的な出会いでしたよね。

あずさ:
はい(笑)。でもそういえば、仕事についての深い話はあまりしたことがないですよね。

白石:
そうなんです。なので今回は、あずさちゃんが看護師になった経緯やこれまでに経験した仕事についてお聞きしたいと思います。

訪問看護師を志したきっかけは高校時代のアルバイト

あずさ:
私はもともと「訪問看護」がやりたくて看護師になったという経緯があるので、少し遡って高校生時代の話からさせてください。当時のバイト先が、たまたまデイサービスと訪問看護ステーションが併設のドラッグストアだったのですが、仕事中の訪問看護師や帰り際のデイサービス利用者さんが日常的に買い物に来ていたので、店内やレジで話をする機会がよくあったんです。そうやって接客をしているうちに、自分は仕事をしながらこうやって人と話すことが好きなんだなと気付いて、また実際に訪問看護師が生き生きと働いているのを間近で見てとても魅力的に感じたので、「自分もこういった地域主体のフィールドで働きたい」と思ったのが最初のきっかけでした。

白石:
それで、訪問看護師を志したんですね。

あずさ:
実際に訪問看護ステーションに足を運んだこともあるのですが、例えば持病を抱えながら自宅でどう過ごすとか、最期はどこで迎えたいとか、本人とご家族で考えて決めるためには相当な覚悟が必要ですよね。そういう利用者さんの人生を支えられる訪問看護師ってめっちゃかっこいいなと思ったんです。

なので、「訪問看護師になるぞ!」と思って大学に入ったのですが、同級生で訪問看護に興味を持っている人は少数派で、小児科やICUに行きたい子が多くて「えー、 訪問看護もいいのにな」と思ったのを覚えています。

白石:
たしかに、学生のときから訪問看護に強く興味を持っている人は珍しいかもしれないですね。

あずさ:
とはいえ、いざ新卒でどこに行くかはけっこう悩みました。先生には「最初は病棟(病院)に就職して、ひと通りの業務に慣れてから訪問看護に行ったほうがいいよ」と勧められましたし。ただ、訪問看護の現場にはいろんな疾患を抱えた方がいるので、たしかに病院経験は必要だろうと思いなおし、「だったら在宅復帰を見据えた患者さんとかかわれる地域包括ケア病棟に行こう」と考えました。

結果的には就職した病院にも訪問看護ステーションが併設されていたため、業務に慣れた2年目あたりから異動希望を出していたのですが、なかなか通らなくて。先輩からは「3年は病棟にいなさいよ」などと言われてモヤモヤしていました。また、やっていくなかで自分は夜勤みたいな勤務形態がとても苦手だと気付いてしまって。人が少ない時間帯に1人で何十人もの患者さんを受け持ち、何かあったらその都度優先順位を考えて動いて、医師の指示を受けて対応してと、いっぺんにいろいろな業務を並行してやるのがとてもつらく感じたんです。

白石:
モヤモヤやつらさを抱えながら働き続けるのはしんどいですよね。

なかなか理想どおりにいかない現実に、どう立ち向かったのか

あずさ:
それで、ついに3年目の春に心身を壊してしまい、「私、看護師としてというか、もう人間としてダメだ」みたいなうつ状態になって働けなくなったので、半ば無理やり辞めることになりました。

そこから少し休んで、この先どうするか考えたときに、「いっそ看護師を辞めてまったく別の道に進むこともできるけど、結局まだやりたかった訪問看護はできていないし……」と思って。今度こそちゃんと訪問看護ができるフィールドに行って、それでも合わなければすっぱり看護師を諦めようと考え直し、転職エージェントに近場の訪問看護ステーションをいくつか紹介してもらいました。

白石:
精神的につらいときの転職ってなかなかハードだと思うのですが、転職先を選んだ決め手みたいなものはありますか?

あずさ:
訪問看護ステーションって利益重視なところもあれば、看護の質を追求し過ぎた結果利益が出ずに倒産するようなところもあるのですが、転職先に選んだステーションは収益的な部分と看護の質のバランスが取れていたことと、面接で話した所長さんが好印象だったことですね。3つ受ける予定だったのですが、同行してくれたエージェントの評価も高かったので、「じゃあここにします」と1つ目で決めちゃいました。

復帰後は、念願の訪問看護師としてなんだかんだ楽しくやることができて、無事、看護師としての自信を取り戻すこともできました。もともと自分が来たかったフィールドですし、あらためて振り返ると病棟でつらいとかいやだと思っていたことも全部ひっくるめて、これまでの経験が生かされたと感じます。

白石:
そうだったんですね。看護師としての自信を取り戻せたタイミングはいつごろだったのですか?

あずさ:
働き始めて半年くらいに、当時の所長と面談したときですかね。訪問看護の現場は、やっぱりベテランが多いんですよ。そんななかで看護師3年目のペーペーが毎日いろんな失敗とかやらかしをしていて、きっと「大丈夫か? この子」と思われていて。でも面談したときに、所長が「私はあずささんと働きたいよ。そういう小さな失敗とかも含めて一緒に成長していきたいと思っているから、なんでも言ってね」と言ってくれて、「このままの自分でいいんだ」と思えたんですよね。

そこからはより精神的にも安定して、失敗ももちろんしたけれど、「頑張っている部分をちゃんと見てくれているんだ」という安心感がありました。

白石:
無事に復帰できて、夢も叶って本当に良かったですね!

「これもやってほしい」に応えられる訪問看護ステーションとの出会い

あずさ:
そこからは順調に経験を積んで、3年ほど働いてから今はまた別の訪問看護ステーションに所属しています。

白石:
楽しくやれていたなかで再び転職しようと思ったきっかけは何だったんですか?

あずさ:
自分の看護の質を高めたいという欲求が出てきたからですかね。1つ目のステーションはワークライフバランスが整っていたからママさん看護師が多くて、残業は基本なし。勉強会もなければ難しい症例や反省点が残された事例などについて後で話し合う機会などもあまりなかったんです。

あとは、転職後に家の都合で引っ越した関係で遠距離通勤になってしまい、オンコール当番を経験できていなかったことも大きいです。自分のなかで「訪問看護の大変な部分をやっていない」という後ろめたさみたいな気持ちがあって。訪問看護は楽しいけれど、仕事の大変な部分も含めて、本当の意味で「楽しい」と自信を持って言えるようになりたかったので、今住んでいる近くでそれが満たせる職場を探そうと思ったのがきっかけですね。

白石:
今の訪問看護ステーションはどうやって見つけたんですか?

あずさ:
2度目は転職エージェントを使わず、交流会やセミナーで知り合った訪問看護師に連絡していろいろ聞いてみたなかで、ありがたいことに「知り合いが最近作ったステーション、いい感じだから行ってみたら?」と今のところを紹介してもらい、見学に行きました。そういうつながりがあるところって間違いないですから。

紹介してもらったところは、もともと都内の医師会訪問看護ステーションで20年訪問看護をやっていた所長が独立して、自分のステーションを立ち上げたタイミングでした。完成して半年ほどなのにものすごい勢いで新規申し込みが入るなど、新しいのに地域からの期待と信頼が寄せられていると感じました。

見学で訪問同行させてもらったときに、利用者さんの「できればこれもやってほしい」に応えられるホスピタリティに感動したんです。所長は「利用者さんにとっては必要なことならうちはやるよ」というスタンスで、それがとてもかっこよくて。「あ、私がやりたいことってこれだ」と思ったので、それを決め手にして今に至ります。

オンコールへの苦手意識も克服し、見つかった自分なりの“楽しさ”

白石:
新しいところではオンコール当番も受け持ったんですか?

あずさ:
はい。就職して3、4カ月目からオンコール当番も受け持つようになって、妊娠が発覚するまでは夜間や休日に交代で月6回ほど対応していました。最初の半年ぐらいは大変でしたが、前のステーションでやれなかったことも含めて本当に良い経験をさせてもらったと思っています。同じ訪問看護の現場でも、ステーションの理念や働き手の意識によって全然変わるんですよね。

だからこそつまずいた部分もたくさんあって、「前のところはこうだったのに」「前はこれで大丈夫だったのがこっちだと180度違う」などのズレに対応できるようになるまでは結構大変でした。でも、半年ほど過ぎてからは自分なりに消化できて、また楽しくなってきた感じです。2つ目のステーションも、次の4月で3年になります!

白石:
2つのステーションを経験して、訪問看護師として続けていく自信を取り戻せたんですね。先ほど、本当の意味で「楽しい」と思えるようにとお話されていましたが、現在のお気持ちとしてはどうですか?

あずさ:
もうバッチリです! オンコールも1人で対応できるようになりましたし、本当に今のステーションに来て良かったと心の底から思います。所長は認定看護師、部長は看護大学の元先生で専門看護師の資格を持っているので教育にもとても熱心で、この2人が軸となって運営しているおかげで、訪問看護に対するビジョンがブレないんですよね。「利用者さんやご家族の困ったことを一緒に考える」というスタンスは私が入職してから今もずっと変わらないですし、日々の業務で何か気になることがあれば、すぐ先輩スタッフに相談できる環境なのもありがたいです。

あとは、週1回zoomミーティングをしていて、「最近〇〇なことがあって今後こうしたいんだけど、どうすればいいと思いますか?」など、急ぎではないけど考えなきゃいけないことをみんなと相談できる場があるのもいいなと思うことの1つです。所長や部長は医学的視点から、他のスタッフからは自分とは違う視点から意見を出してくれますし、自分があまりかかわらない利用者さんの話も聞けるので、訪問看護師としての引き出しがどんどん広がっていく感じがあります。私はこういうところで成長しているなって実感しますね。

白石:
オンコールでも、苦手だと言っていた夜勤と似たような場面があると思いますが、それはどうやって乗り越えたんですか?

あずさ:
やっぱり最初はドッキドキだったんですが、始めて2カ月ぐらいは電話が鳴ったらまず社長に「Aさんから××の電話があったので、今から訪問してきます」と報告して、訪問中も「△△だったので、こういう対応をしようと思います」と伝えて……など。訪問ごとに呼ばれた経緯やアセスメント内容を社長か先輩に電話で共有して、その対応で大丈夫かを一緒に確認していたので心強かったです。

訪問看護をやっているなかで、自分の判断が合っているかどうかって正解がないからこそ、ステーションのみんなで一緒に考えるスタンスがあり、そのモヤモヤや疑問をいろんな視点から解消できる場が設けられていることが大事だと思っていて。不安を抱えたままやっていると、利用者さんやご家族にも伝わってしまいますよね。だから、たくさん経験を積んできた先輩の知恵を借りながら、よりよい対応を目指して成長していけることが自分の“楽しい”につながっているのかなと思います。

白石:
ありがとうございます。あずさちゃんなりの「楽しい」が聞けて良かったです!

死ぬまで働きたい。その真意は……

白石:
さて、前置きが長くなりましたが、この企画ではあらかじめいくつかの“問い”を準備していますので、あずさちゃんにも1枚カードを選んでいただきたいと思います。

あずさ:
はい! じゃあ左から5番目でお願いします!

白石:
左から5番目は…「あなたにとって“働く”とは」です。

あずさ:
働くか……、なんだろうな。最近、産休に入って時間ができて、ぼーっと考えることが増えたのですが、社会人として自活して、結婚してパートナーや家族、そしてこれから生まれてくる子どものためにいろいろと準備して。そういう生活の基盤を自分の力で作れているのって、すごくありがたいことだと思うんです。

いろいろありましたが、看護師をずっと続けてきてよかったと心から思っています。もちろん大変なことも多々あって、「1カ月ぐらい休みがほしいな」と思うときもあるんですけど(笑)。それでも、働きながら自分の成長を感じられて、素敵な方々とも出会えて、仕事の対価もきちんといただいて生きているので。

ひと言では言い切れないけど、“働く”とは私にとって“楽しいこと”ですね。死ぬまで働きたいです! ……あ、この話をして思い出したことがあるのですが、ちょっと本を紹介してもいいですか?

白石:
どうぞどうぞ。

あずさ:
『死ぬまで、働く。』っていう、90代(!!)の現役看護師が書いた本がありまして。

白石:
あぁ!私もその方の話はネットニュースで読んだことがあります。

あずさ:
私、かつては不労所得でやりくりする生活に憧れた時期もあったのですが、この本を読んで、「死ぬまで働く」という考え方にとても共感したんです。仕事をしながら人とつながっている実感が自分にとってはとても大事で、自分のやってきたことを何かしらの形でつなげていくためにも、やっぱり“働く”って、まさに死ぬまで必要なことだなと思って。

白石:
その考え方自体は、もしかして結構前から持っていたのでしょうか?

あずさ:
そうかもしれません。この本を読んで、今まで自分のなかで言語化されていなかった気持ちを自覚して、「あ、私はこうやって生きよう」と腑に落ちた感じです。仕事がつらい、辞めたい、働きたくない、こんな仕事いやだって瞬間的には思ったとしても、私は結局、看護師や訪問看護の仕事が好きなんですよね。だって、高校生のころから夢だった仕事に就いているわけで、しかもありがたいことに楽しいと感じながら働けている。とくに訪問看護の仕事を始めてからは、ずっとやっていきたいって思うようになりました。

白石:
なるほど。そしたら、潜在意識から本のタイトルに惹かれたのかもしれないですね。この本の内容で、印象に残っている部分はありますか?

あずさ:
詳しい内容は実際に読んでいただきたいですが、この作者の方は戦前生まれなので、10代のころに戦争で負傷した方の手当てをしていて、終戦した後もそのまま看護師として働きつつ、結婚・出産を経て子育てをしながら管理職になったので、かなり時代を先取りした生き方をしていたと思うんです。きっと、若いころはただ生きることに必死で、働くことについて考える機会もあまりなかっただろうけど、結論としては「この仕事を続けてきてよかった」という振り返りをされていて、それが印象的でした。

あとは、2018年に75歳以上の医療関係者に贈られる「山上の光賞」を受賞されて、看護・医療業界に功績を残しているのですが、本人はとても謙虚なんですよね。今も看護師を続けられていて、娘とひ孫も看護師なんですよ。「看護師はいつの時代でも必要とされて、廃れない仕事だからいいわ」って書かれていて、自分もこの道に進んでよかったとあらためて感じました。

筆者はもう100歳目前ですが、今も老健でパートとして働いておられるので、「利用者より年上だとしても、自分だからこそできる声かけやケアがある」という話に説得力があるんですよね。年齢を重ねるごとに、自分のできることが広がっていく人生ってすごく豊かで素敵ですよね。この本を読んで「この先40、50、60代と進んでいったときの自分も楽しみだな」と思えたんです。これから出産して、産休・育休を経て復帰したときに読み返したらまた違う感想を抱くんだろうなと思うので、定期的に読み返したい、私のバイブル的な本です!

白石:
私も気になってきたから読もうかな(笑)。

あずさ:
この本を買ってくれたの、実は旦那なのですが。全然違う本を買うため書店に行ったら、近くにこの本があったらしくて、「読む?」って連絡が来たので、「気になるから買ってきて」とお願いしたんです。

白石:
えぇ、そういうことってよくあるんですか?

あずさ:
そうですね。あとはニュース記事を読んでいて、医療系とか在宅医療にかかわる内容を見つけたらポンと送ってくれることもあります。

白石:
そうやってドンピシャで送ってくれるのはすごいですね。

あずさ:
はい。いい旦那なんですよ、本当に。

白石:
じゃあ、普段から家でも仕事の話をするんですか?

あずさ:
しますね〜。私はいろいろ聞いてほしいタイプなので、わーっと話しています(笑)。去年くらいからようやく、私も旦那の仕事(経理)に興味を持って聞くようになったのですが、触発されて今はファイナンシャルプランナーと簿記の勉強をしているところでございます。もはや趣味の領域ですが、せっかく勉強したからには試験を受けておきたいですね。でも大変です(笑)。

白石:
すごいなぁ。お互いに共感して支え合っている関係性って素敵ですね!

あずさ:
ありがとうございます。今日帰ってきたら、旦那を褒めてあげなきゃですね(笑)。

動こうと思ったときに、パッと動きましょう! 迷うなら「いいな」と感じた自分を信じて

白石:
では最後に、あずさちゃんが後輩(看護師)に伝えたいことを教えてください。

あずさ:
看護師は本当にいろいろな働き方がありますし、これからも資格が生かせる仕事の幅はどんどん広がっていくと思うので、自分が「いいな」って思ったらまず動いてみたらいいんじゃないでしょうか。もしダメでも、次の選択肢はきっとすぐに見つかりますし。

人生は一度きりなので、資格があるからこそフットワーク軽く行動できることも看護師のメリットですよね。自分より上の人の言葉は、ときには「うるさいなぁ」と感じることもあるでしょうから、表では受け止めつつちょっと流したり、自分のなかでうまく消化していけたりしたらいいのではないかと思います。モヤモヤしたときは、少しでも「いいな」って思える方向に進んだほうが絶対に幸せになれますよ!

まとめると、「楽しく働けそう」と思う方向へ、自分をぜひ動かしてください、ということです!

白石:
そうですよね。最初のアルバイトの話とか、転職先を探していたときの話とかで、あずさちゃんは自分から一歩踏み込んだやり取りをしているというか、積極的に自分の聞きたい話を引き出しに行くベースがあるんだろうなと感じました。

あずさ:
意識的にそうしている部分もあると思いますが、周りの人の優しさに助けられた部分も大きいです。だから、今回お話しした私の経験が、少しでも誰かの役に立てばうれしいなと思います!

インタビュアー・白石弓夏さんの著書



Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~

Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~
私もエールをもらった10人のストーリー


今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。 さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。

目次


◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏

発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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