ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。
ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。
都内の総合病院(消化器外科病棟とICU)で約10年勤務し、皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC)の資格を取得。その後はがんセンター(消化器と皮膚科の混合病棟)で3年勤務。国際結婚や今後の拠点を海外に移すために退職し、応援ナースなどをしながら、2019年よりカンボジアのプノンペンにあるサンライズジャパンホスピタルで勤務中。今後はカナダ移住の計画を立てている。
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。
海外で学ぶ先輩たちの姿をみて刺激を受ける
白石:
まゆさんとは、看護師のコミュニティで初めてお会いしたのがきっかけでしたよね。まずは、日本で長く看護師として働いてから、現在のように海外に拠点を移して働きたいと興味が湧いたきっかけや、現在の働き方についてお聞きしたいです。
まゆ:
そうですね、元々は海外旅行もしたことがなかったんですが、がんセンターにいるときに同じく認定看護師の先輩や医師のなかには、海外で勉強されて戻ってきて活躍されている人が多かったんです。また、同僚でもオーストラリアに留学していたり、海外青年協力隊に行っていたりした人もいて、それでいろいろと話を聞くことがとても刺激的でした。その頃から少しずつ英語を勉強しはじめて、フランス人の夫とも出会い、結婚しまして。今後のキャリアについて調べていくなかで、海外での働き方や環境もいいなと、キャリアアップするんだったら、海外を目指してもいいなと。ゆくゆくはカナダへの移住を考え、その前にオーストラリアに行くことも視野に入れていました。オーストラリアにしようと思ったのはワーホリや留学など扱っている会社さんも多く、日本と時差がないし、環境的にも自然豊かでいいなと思っていたからです。
ただ、そのころに、カンボジアで働く看護師さんに出会ったのが、ひとつの転機でした。いろいろと相談していくなかで、英語が母国語のところで働く前に、第2言語が英語のカンボジアで挑戦してみようと思い、カンボジアのサンライズジャパンホスピタルで働くことに決めました。当初の契約期間の半年を迎えたころ、一定の成果も出せたし、かつ自分ももうちょっとできることがあるんじゃないかと思い、常勤として雇ってもらいました。それで、現在は看護科のチーフとして看護科全体のコンサルティングやマネジメントのサポートという形で働いています。脳神経外科がメインの病院で、その他にも小児科と産婦人科を日本人の医師が常駐して診療しています。現地の患者さんはもちろん、駐在員の日本人や外国人も多くかかる病院です。
白石:
周りで海外に行く人が多かったんですね。オーストラリアに行くことも考えたとか、海外の働き方もいいなと思ったのはどのようなところに魅力を感じたんでしょうか。
まゆ:
まずは、しっかりと専門性が確立されていそうだなと思ったところですね。医療や看護の資格を取るためにはある程度の大学院に行かないといけないですし、看護師の資格を取ったら終わりではなくて、ステップアップしていくなかで必要な条件が明確なところも、自分には合っていると思いました。あとは、オーストラリアは多文化主義といって、多民族が集まってくる地域でもあり、新しく入ってきた人に対しての受け入れや教育などがしっかりしている印象がありました。日本のように、極端に緊張やストレスを与えながら、新人さんがびくびくしながら働くような環境ではなさそうだなと思ったところは大きいですね。
白石:
まゆさんはカナダへの移住を考えているとのことでしたが、なぜすぐにカナダではなく、カンボジアで下積みのようなことをする選択肢を取られたんでしょうか。
まゆ:
やっぱりハードルが高いことがひとつの理由ですね。外国人労働者として働くのに必要な英語レベルやビザを取るための条件が厳しく、お金も時間もかかるという点がありました。それなら、英語を使う環境で働きながらハードルを越えるために備えたほうがいいなと思いました。それでも、カンボジアで働くのはレアな選択肢だとは思いますが、あえてハードルを少し下げたほうが私には合っているなと思ったんです。将来的にはカナダに行くために、まずは一歩進んでみようと。
カンボジアにくる前に、夫との結婚で一時期フランスにも行ったんですが、フランス語は本当にあいさつや簡単な日常会話程度しかしゃべれないので、海外で暮らして言葉がしゃべれないことがこんなにつらいんだと初めて実感しました。同時に、アジア人への差別も。自分はそれで負けるようなタイプではないし、そういう環境でも別に生きていけるかなと感じたので、カンボジアは親日国でもあるし、ちょうどいいステップアップかなと思っています。
目標設定の粒度、自分だけではない要因によって変化していくもの
白石:
まゆさんの話を聞いていると、かなり計画的にキャリアを考えて進まれている印象を受けるのですが、若手のころから目標を持ってそのように考えて行動されていたのですか。
まゆ:
そうですね。元々は看護師になりたてのころから、まずは3年間看護師としてしっかりと今の職場で頑張ろう、認定看護師を目指そうなど、具体的に目標設定しながら働いていました。実際に認定資格を持って働いている先輩が近くにいて働きぶりを見ていたので、自分も単に日々のルーチンをこなす業務をするだけではなくて、患者さんのために何かできることを突き詰めていきたいなと目的・目標を意識して考えるようになりました。もちろん仕事としてやるべきことをちゃんとやるのは前提としてあって。何かやるからにはもうちょっとプラスがあるようにと、そういうところを目指したいと私のなかにはずっとあって、キャリアアップの原動力になっていると思います。反対にそれがないと、すごくだらけてしまうんですよね。
白石:
その目標というのは、絶対にここにたどり着くとブレずに決められていたのか、どんどん変化していくものだと捉えられて行動していったのか、またはその粒度のようなものって変化がありましたか。
まゆ:
正直、粒度はかなり変わりました。結婚も大きな転機にはなるんですけど、若手のころは3年以内に具体的にこういう状態になると計画を立てて、かなり細かくオプションリストを作っていました。それをひとつひとつ潰していくような感じで、デッドラインも決めていました。だけど、結婚をして海外で働きたいと思うようになってからは、違う文化の人と一緒に住むという生活のなかで粒度は高くなった……。粗くなったというか、自分だけではない要因によって変化していくものだと、受け入れていくようになったのが大きな違いですね。昔はもう少し視野が狭かったようにも思うんですけど、今はかなりワイドに見ていると思います。もちろん自分の人生計画は立てているんですけど、何かチャンスがあったり、他の要因があったりしたら変えてもいいかなと。そのときの気分任せだけではないですけど、より自分が心地いい、家族にとって最善の選択だったらそれでいいかなと考えは変わりましたね。
白石:
なるほど、大きな人生計画の核は残しながら、何か新しい環境で刺激を受けたことを付け加えながら、目標を新たにしていく感じなのかなと思いました。
まゆ:
なので、カンボジアに来たときも、当初の目標が達成できたら、その後にカナダに行けばいいかなと思っていました。だけど、最初の半年でカンボジアの看護師や医療者の課題を感じて、まだ自分にできることがあると思い、働いています。おそらく、教育的なかかわりが自分は好きなんだと思います。たとえば、課題に感じていることのひとつは医療や看護のカリキュラムが整っていない点ですね。私が看護学生で習ったレベルであっても、かなり伝えられるところがあるなと思っています。
また、現在の病院は臨床に携わる以外にも、会社の経営にも携われる立場や役割があるところが大きいです。そうしたところに面白みを感じたこともひとつあります。たとえば、自分が気になった点をダイレクトに経営者にも伝えられる、それで意見をもらうこともできる環境が楽しくて。実際にそれで意見が通ったこともありました。そういう体験ができたことは、私にとってはかなり刺激的でしたね。
失敗してもどんどんトライする、起業したい気持ちがメキメキと
白石:
そうした経営的な視点も必要になってくる環境だったんですね。
まゆ:
そうです。あとは、カンボジア自体も発展途上国であり、私が最初にいた半年間でもかなり街並みが変わったんです。出かけていると、日系の飲食店がどんどん出てきて、日本のよくある商品でもこんな値段で売れるのかと……。そうした様子をみて、新たなビジネスチャンスを考える環境にあるのも面白いですね。これは私が将来的に起業したいという気持ちがあるのと、カンボジアでも起業している人、失敗してもどんどんトライする人が周りに多いので、日本にいるよりもハードルが低く感じ、そういうところに意識がいくようになりました。こっちに来てから起業したい気持ちがメキメキ出てきちゃったんですよね。
白石:
起業は具体的にどんなことをしたいとか、もう固まっているんですか。
まゆ:
まだアイデア段階ですが、将来的にはいろんな国を転々としながら働きたいんですよね。いろんな国でその国にあった医療的なサービスを提供できればと考えていて。フランスに行ったときも在宅医療の現場を見させてもらったんですけど、まだまだ足りないところもあって。もしかしたら日本的なサービスがマッチするかもしれないなと考えて、在宅分野に関することは興味があります。ただ、今は採用の仕事をしていて、採用でいろんな看護師さんとかかわるなかで、けっこうキャリア迷子になっている看護師さんも多いと感じています。将来的には海外で働いてみたいけど、どうしたらいいかわからないという人と、どういう人がほしいかなかなか言語化できない会社とをマッチさせる人材紹介、派遣のようなことも面白いなと思っています。
あとは元WOCとして、創傷ケアや失禁ケアなども好きなので、新しい創傷被覆材の開発や改良に携わるようなことは憧れとしてありますね。そうしたものを日本に伝えたり、日本以外の国に伝えたりするような会社もいいなと考えています。
白石:
めちゃくちゃ面白いですね。少し話がずれるかもしれないですけど、元WOCということは、まゆさんは資格更新をしなかったということでしょうか。
まゆ:
そうなんです。海外でも一応実務のカウントにはなるようですが、私はここで働く前には気持ちがカナダに行くことに向いていたので、そうすると日本の認定看護師の資格を更新したとしても、意味がないかなと思ったんです。なので、更新はしませんでした。そのときからすでに、自分のベースとなるところは日本よりも海外のほうが大きく占めていましたね。それよりも、海外で同様の資格を取ってもいいかなとは思っています。
なぜやるか、何をやるか、どうやるかという思考の正しさを追い求めて
白石:
それでは、こちらから質問のカードを選んでいただきたいです。
まゆ:
どうしようかな、じゃあ右から7番目で。
白石:
「あなたのおすすめの本をプレゼンしてください」ですね。
まゆ:
まずい(笑)。ちょっとkindleを見てもいいですか。昔はむさぼるように読んでいたんですけど、最近なかなか読んでいなくて。けっこうテクニカルな本しか読んでいないかも。
白石:
テクニカルな本、気になりますね。
まゆ:
前までは自己啓発系の本が多かったんですけど、今はとにかく部下がいっぱいいるので、その部下とどう看護部を盛り上げるかというところが大きいですね……。まだ、これは全部読めていないんですけど、『戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法』という本です。『イシューからはじめよ』とか、そういう本に似ているかもしれないですね。コンサルタント系の本を最近は読んでいて、それこそ「なぜやるか」「何をやるか」「どうやるか」という思考が、看護師としても考えることはあるんですけど、それが正しいのかがよくわからなかったので。
これは日本に帰国したときに、紀伊国屋のビジネス書が並んでいるところで見つけたんです。「戦略コンサルタントが大事にしている」と書いてあって目を惹きました。特に今のように管理者になって、経営や数字的なKPI(重要業績評価指標)をしっかり出さないといけない立場でもあるので。戦略的にどうしていったらいいかと今学んでいるところです。
この本のいいなと思ったところは、本当に基本的なところもしっかりと書かれていて、私は「はじめに」を読むのが好きなんですが、そこに今の自分の状況そのままだという内容が書かれているんです。たとえば、「会議の決定事項が曖昧になってしまって次のアクションプランにつながらない」「会議がダラダラ続いていて何も決まらないまま終わっている」「議事録を書くだけで疲弊している」というような状況で。目的や目標の違いを説明してくれて、そのためにどういう手段を使っていくのがいいのかと、念頭に置いてやりなさいと。単に方法論だけではなく、マインドの部分も伝えてくれているのがいいなと思っています。
白石:
難しそうな本ですね。なかなか看護師として働いていてKPIという言葉は使わないですよね(笑)。ちなみにKPIって看護師としてはどんなところを意識しているんですか。
まゆ:
そうですよね(笑)。今のところでは、「1日の外来の患者数」と「病床稼働率」などを見ています。日本の計算とは少し異なりますが、その日の24時の時点で何人入院していたかというものですね。病床稼働率の目標値に対して、たとえば経営者はわりと数字とお金と割り切って目標設定している傾向にありますが、医療の質に対してどこまで考えているのかわからなくて、すごく悩んだこともありました。ただ、医療の質を落としたくないとなってくると、やっぱりスタッフの人数は一定数必要になってくるので。そのために「スタッフはこれだけ必要です」と認めてもらうために、さまざまな文献を引っ張ってきながら、数字で証明できるようにして、認めてもらいましたね。
昔だったら、こうした本は読まないと思いますが、今の状況的に考えなければいけない立場ということもあり、わりと「へぇ~」と思いながら読んでいますね。日本にいたころは病院でも掲げていた理念とか、働いていたときにはまったく覚えていなかったんですけど、カンボジアに来てからはスタートアップのようにミッション、バリューをしっかり伝えて、考える環境なので、最初は少し戸惑いました。でも、それが集約力を生むし、組織がまとまるためにはこういう力も必要なんだなと感じるようになって。これを伝えていくことが病院や私たちのカラーを伝えていくことになるので。特に自分のポジションが上がって経営陣と近いところでやるとなると、自分の言葉で伝えられないといけませんから。そう思い始めてから、ちゃんとこの本を読み返しました。職場も日本人だけではなくここで働く現地のスタッフのことも考えないといけないので、かなりタフにやらないといけないと思いますね。
白石:
タフというのは、柔軟さみたいなものでしょうか。
まゆ:
そうですね。カンボジアでは新しく変わっていくことも多く、それにはスタッフも慣れているんですけど、新しいことを取り入れつつ、大事なところは続けていかないといけない。その大事なところを続けるってなかなかできないことが多くて。なので、特に日本式のやり方でやっているところは、私たちがどういう気持ちで、どういう視点で患者さんをみて、ケアにつなげているか、その根本のところをしっかりと伝えなければいけません。単に方法論だけじゃなく、マインドも一緒に。もちろん反論があってもいいんですけど、最終的に納得して、受け入れてくれる部分がないとちょっと厳しいかなとは思いますね。そういう意味での柔軟さでしょうか。
あと、日本人はあまり意見を言わない傾向にあるので、それで黙っていても何も変わらないですし、しっかり自分の思想を持って意見を言う、この姿勢がないといけないなと思います。現地のスタッフははっきりと意見を言いますし、質問もどんどん来ます。教えていて、私はすごく楽しいですね。
視野を広げるために、職場以外の人とのつながりも
白石:
それでは、最後の質問にいきます。「あなたが後輩の看護師に伝えたいことは何ですか」です。
まゆ:
私はこれまで自分の目標を立てて、広くいろんなアンテナを立ててやってきたとは思うんですけど、やっぱりその職場がすべてだとは思わないでほしいですね。同じ医療職であっても、本当にいろんなところで働いている人がたくさんいるので、そうした人と話してみて、視野を広げてほしいと思います。どうしても病院のなかのことだけ、医療者だけのお付き合いが多くなると思いますが、いろんな考え方を知ったり、チャンスを得るためにはいろんな人と出会って話したりするのが一番で、そうして一歩踏み出してほしいと思います。
また、自分を大事にしてというのは、他の看護師さんもこのインタビューの最後のメッセージで話されていたことですが、看護師は身体が資本ですごくストレスフルな環境だと思うので、つらかったらつらいと言えるといいし、環境もガラッと変えてしまって自分に合った環境にするのもひとつだと思います。無理をしないでほしいですね。今、本当にがむしゃらに頑張っている人もいると思うんですけど、何かやる気が出ないとか、最近だるくてと思ったら、ちょっとでも誰かに相談してみることをしてみてほしいです。
白石:
ありがとうございます。まゆさんは若手のころに視野を広げるためになにかやっていたことはあるんですか。
まゆ:
私はなるべく職場以外で友だちを作ることをポリシーのように掲げていました。職場のなかだけで完結する人間関係って、なんだか偏っているなという感覚があって。看護師1年目のころから、外の飲み屋さんで知り合った人と仲良くなるとか、そういうこともけっこうありましたね。職場以外の人と話すと全然仕事に対する姿勢や考え方も違うし、けっこう自分を客観的に見つめることができるのでよかったですよ。それは飲み屋さんでなくとも、本が好きなら読書会とか、ひとりで旅行でもいいと思うんです。普段生活しているところではないところに行って、そこでどんな人が生活しているのかなと見て、少し話をしてみるだけでも違うと思うので。
白石:
なるほど。今日は全体を通してまゆさんのつらかったお話はあまりなかったように思うんですけど、身体を大事にというのはなにかご自身のエピソードがあってのことなんでしょうか。
まゆ:
そうですね。知らず知らずのうちに身体を壊していることがけっこうあって、特に若手のころは視野が狭くなって突っ走ってしまい、自分の限界に気付かないままやっていることがありました。栄養ドリンクとサプリを摂ってしのぐみたいなことも。それであるときプツっと糸が切れちゃったときがあったんです。そういうときって、やっぱり感覚が鈍くなるというか、どんどん視野が狭くなっていって、自分本位になってしまったり、先輩に何か言われても響かなくて同じ失敗を繰り返したりしていましたね。これじゃダメだと思って、それから自分自身のことを振り返ってみて。私だけじゃなく、家族や友人の助けもあって、「それはやりすぎだよ」と客観的に言ってくれて。だから、自分もそういうことはなるべく伝えるようにしています。最近になって、自分と向き合う時間を作れるようになってきた感じですね。
白石:
まゆさんもそういう時期があったんですね……。なかなか聞けない海外のお話もとても興味深かったです。今日はありがとうございました。
インタビュアー・白石弓夏さんの著書
私もエールをもらった10人のストーリー
今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。
さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。
目次
◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏
発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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