ここには12枚の『問い』が書かれたカードがあります。
ゲストが、それぞれ選んだカードに書かれた『問い』について、インタビューを通じてゆっくり考えていきます。
カードには何が書かれているか、ゲストにはわかりません。

ここでの『問い』とは、唯一の正しい答えがあるものではなく、思考を深め、さらなる問いを生んだり、生涯にわたって何度も問い直したりするような本質的なもの。
そして、ゲストの考えや価値観、人柄に触れるようなものが含まれています。
簡単に答えは出なくても、こうした考える時間自体に意味があるのかもしれません。
いま、少しだけ立ち止まって、あなたも自分や周りの人に問いかけ、想いを馳せてみませんか。



ゲスト:鉾之原佳代
看護学校卒業後、大学に編入し助産師・保健師の資格取得。鹿児島大学卒業、聖路加国際病院に入職。1年目は外科病棟、2年目から産科・新生児科病棟で助産師として働く。4年間病院で働いた後、ワーキングホリデーでオーストラリアに行き、コロナの影響で帰国。帰国後は助産師としてフリーランスで働きつつ、2020年10月に株式会社Private Midwifeを設立。

インタビュアー:白石弓夏
小児科4年、整形外科・泌尿器科・内科系の混合病棟3年、その後、派遣で1年ほどクリニックや施設、ツアーナース、保育園などさまざまなフィールドで勤務。現在は整形外科病棟で非常勤をしながらライターとして活動して5年以上経つ。最近の楽しみは、仕事終わりのお酒と推しとまんが、それと美味しいごはんを食べること。

ママたちと長くかかわりたい、なにかもっとできることはないのか

白石:
佳代さん、お久しぶりです。以前、お会いしたのは医クラ(医療クラスタ)の飲み会だったかなと思いますが、4年ほどお会いしない間にいろいろとお仕事の状況が変わられていますよね。

鉾之原:
そうですよね、以前お会いしたときはまだ病院勤務だったかと思います。あれから海外に行ったり、会社を立ち上げたりと、本当にいろいろと変わりました。

白石:
そのお仕事が変わられた経緯についてお聞きしていいですか。

鉾之原:
もちろんです。私は、大学卒業後に聖路加国際病院で働いていたのですが、2年目から助産師として配属された産科・新生児科病棟ではハイリスクの患者さんの対応もしていました。さまざまな理由で緊急帝王切開になったり、正期産での死産や生まれてきた赤ちゃんに障害があったり、自分が学生の時に経験していたお産とはまったく異なる経験が多くありました。お産は本当に神秘的で、助産師としてのやりがいももちろんあったんですけど、入院してから退院までの1週間という短い期間でのかかわりだったので、ママたちと長くかかわりたいな、助産師としてなにかもっとできることはないのかなと思ったんです。当時は自分が何をやりたいかわからなかったので、医療ケア児の訪問看護をしている事業所の方とご縁があって見学させてもらったり、産婦人科クリニックでバイトさせてもらったり、訪問型の産後ケアを始めたりして、自分のやりたいことを探していきました。

そして、海外から戻ってきたタイミングで、訪問型の産後ケアを再開しました。今の会社のもとになる産前産後ケアサービスです。産後ケアを始めてみると、1人目のとき依頼があり、その子が大きくなって2人目や3人目が生まれるとなったときにも妊娠の報告をしていただけて、産後だけでなく妊娠初期からかかわることができて、家族が形成されていく過程もみることができます。ママの一番近くにいられて、子育てのことだけでなく、家族のことも話してもらえたりするんです。お子さんの成長もご家族と一緒に感じて喜ぶことができるので、とてもやりがいを感じています。病院で働いていたときは、赤ちゃんが亡くなる経験や亡くなった赤ちゃんのご家族の対応をすることもあり、自分が悲しくなってしまうこともあって。そうした経験は病院を辞めるきっかけでもありました。だけど、産後ケアでもそうしたことはあって、ママに寄り添うというのは、自分にとっても精神的にしんどいなと思うことは正直あります。そのママが産後のつらい状況を乗り越えて楽しく育児をしていく、本当に子どもがかわいいと思えてくる瞬間にまでずっと寄り添えることが、今一番のやりがいかもしれないです。

白石:
そのような経緯があったんですね。聖路加国際病院では、1年目に外科病棟に配属されていますが、これは希望だったのでしょうか。

鉾之原:
これは、病院の人員配置ですね。私も1年目のときは「どうして助産師として働けないんだろう」とすごく葛藤がありました。そのとき、当時大学の先生に連絡をとって、話を聞きに行きました。ひとりの先生からはすぐにその病院は辞めなさいと別の病院を紹介されたこともあったのですが、もうひとりの先生は看護師経験がある先生だったので、「あなたがそこに配属されてこれからどうなるかわからないけど、配属されたことは絶対に無駄にならないから、もしちょっとやってみようと思うんだったら頑張ってみなさい」と言ってくださって。じゃあ、私はここで学べることはすべて学んでから異動しようと決めました。そうしたら、外科病棟でも乳腺外科や消化器外科のある病棟だったので、乳がんのことや術後の管理を学ぶことができ、産科に移動して、帝王切開後の術後の管理や妊娠期乳がんの妊婦さんもいたので、外科での経験はその後の産科・新生児科病棟ですごく活かされたなと思っています。

利用したいだけ利用できるサービスがママの安心につながる

白石:
佳代さんのお話を聞いていると、赤ちゃんが好きというよりも、お母さんのほうに焦点が当たっているようにも感じます。元々、佳代さんが助産師になろうと思ったきっかけや、助産師としてやっていくなかでどう気持ちに変化があったのかもう少し知りたいです。

鉾之原:
助産師になろうと決めたきっかけは、高校生のときにちょうど幼馴染が妊娠して、周りからは祝福されず、その一方で、結婚して不妊治療していた親戚は「なんで子どもができないんだ」と言われて傷ついていたような状況があって。日本はちゃんとした性教育がされていないし、こういうことが起こったときに大人は責めることしかできないんだと思った記憶があります。そんなときにテレビを見ていたら、助産師さんの特集が組まれていて、その助産師さんは助産院を経営しているだけではなく、性教育にも力を入れていて。その助産師さんが「助産師は正しい知識を持って、性教育も恥ずかしくなく語れる」と言っていたんです。私はこういう人になりたいと思ったんですよね。

それから助産師として働き始めて、赤ちゃんが幸せに成長してほしいということは常々思っていましたし、そのためには家族の存在は大きくて、日本は特に母親の子育ての割合が大きいので、母親に焦点を当てる必要性を感じました。これは産後ケアを通してママたちとかかわり、助産師として子育てをサポートすることでママたちが変わっていくのを目の当たりにして実感しました。それが今の事業にもつながっていると思います。

白石:
病院勤務と起業される間には、海外にも行かれていましたが、そこではどのようなことがあったんですか。

鉾之原:
海外は元々住みたいなという気持ちがあって、はじめにセブ島に行って語学留学をして英語のレベルをちょっと上げてからワーホリでオーストラリアのシドニーに行き、そこでは1歳と4歳のお子さんがいるご家庭で住み込みのベビーシッターをしていました。病棟の助産師として働いているときママたちに「産後1カ月はサポートを整えましょう」とお話ししていましたが、子どもが1歳、4歳と大きくなってもすごく大変で、この子の発達は大丈夫かなとか、イヤイヤ期の対応とか悩みは全然尽きないんだな、”産後って一生産後”でいつまでも大変なんだなって思うようになったんです。

ママのなかには産後うつのようになって、子どもがかわいいと思えなかった、かわいいと思えるまでに1年かかったという話を聞いたこともありました。赤ちゃんのことがかわいいと思えないと言うママは実際にいらっしゃって、サポートを通して安心できる人がいるからこそ、ぐっすり眠れる、ゆっくりごはんが食べられる、トイレにも行ける。こうしたママが安心できる環境を提供することが大事だと感じています。そういう経験をもとに、国の制度のように産後は1年まで、と区切るのではなく、ママが利用したいだけ利用していいよという風に私の会社はしたんですよね。

白石:
その海外での経験もあって産後ケアのサービス、起業につながるんですね。

鉾之原:
そうですね。産後ケアというと、訪問ではおっぱいケアや沐浴指導などがあったり、産後ドゥーラが産後の生活や家事全般をサポートするものもあったりします。子どもを預けてママが1人になる時間ってなかなかないので、私はそうした時間も大切だと思っていて、それができるサービスにしたかったんですよね。特にコロナ禍では、里帰り出産できずに孤立したママたちが増えたこともあって依頼がたくさんあり、毎日訪問するご家庭もありました。行政の助産師訪問もありますが回数の決まりがあって、私は継続的にママにかかわりたいけど、現状ではそれが難しい。だったら自分で新しいサポートの仕方をつくるしかないと思ったんです。でも、私1人だけだとできることが限られていて、こういうことができる助産師をもっと増やしていったらもっとたくさんのママたちが助かるんじゃないかと思い、会社を立ち上げました。

ママたちの困ったことにいち早く対応したい、そのための信頼関係づくり

白石:
産後ケアのサービスは具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。

鉾之原:
今はママと助産師をつなげるマッチングサイトの構築もしていて、18名の助産師が在籍しています。現状としては完全紹介制のような形でお客さんが集まっています。産後ケアとはいっても、妊娠中からパパにも同席してもらって事前面談を行い、お話を伺うようにしています。それは産後の大変な時期にいろんな話を詰めなくていいようにするためです。妊娠中困ったことがあったら、いつでも助産師が相談に乗りますから、妊娠中に事前面談をしましょうと言って、早い方だと妊娠24週頃に依頼が来ることもあります。そうすると、妊婦健診で医師に聞き忘れてしまったことや、こんなこと先生に聞いていいのかなというちょっとしたことでも相談できます。上のお子さんがいる場合には、産後の計画を立てるのが早いので、上の子が助産師さんに少しでも慣れてほしいと、2人目の妊娠中に遊ぶ時間をつくって関係づくりをするケースもあります。

また、ママが2人目の妊娠でお腹が大きくなってしんどくなってくると、私が上の子どもを公園に連れて行ったり、保育園の送迎に行ったりして、合間の時間にママの相談に乗るようなこともあります。これは助産師でなくても誰でもできるようなことではあるんですけど、なんで助産師がやるかというと、ママたちとの信頼関係を築くためなんですよね。ママが困っていることに1つずつ答えていくと、出産前から信頼関係ができていくので、産後これをやってほしい、これが困ったと気を遣わずに相談してくれるようになるんです。なので、妊娠中からの関係性づくりはすごく大切にしていますね。

白石:
その助産師さんのイメージは、海外に行った際に経験したことや学んだことが影響しているのでしょうか。

鉾之原:
そうですね。海外だとナニーさんとか、オーペアと呼ぶんですけど、住み込みのお手伝いさんのように人生を伴走してくれる人がいるというのが当たり前にある環境なので、そういう困ったことに答えられるように、かゆいところに手が届くようになりたいなと思ったんです。

白石:
経営者としては事業を立ち上げて、継続していくことのほうが大変かもしれませんが、佳代さんがこの事業は絶対に続けていくんだと決心したような出来事ってどんなことがあったんでしょうか。

鉾之原:
助産師で産後ケアを行っているのは、ベテラン世代や自分の育児が一段落している層が多いです。なので、私たちは「そんな若いのにやっているの」と言われたこともありますし、始めたころは「私が訪問していいのかな」という思いもあったんです。だけど、ママたちからすると、どの年代でも助産師は助産師で。年齢が近いから話しやすいと言ってくれることもあるんですよね。わからないこともたくさんありましたが、日々勉強しています。ママやパパから「助産師さんに来てもらえて本当によかった」と言われたときに、この事業は大きくしていかないといけないと決心しましたね。今は都内だけですけど、全国に広めていかないといけないなと、そう思っています。

縁を大事に、思いは言葉に

白石:
それでは、本題の質問のカードをこちらから選んでください。

鉾之原:
じゃあ右から5番目で。

白石:
お、これは久しぶり。「あなたのオススメの本をプレゼンしてください」ですね。

鉾之原:
最近は専門書しか読まないんですよね。助産師って、妊娠中や分娩のことは学ぶ機会があるんですけど、赤ちゃんの成長発達について学ぶ機会が少なかったので、最近はこれを何度も読んでいます。『睡眠・食事・生活の基本(赤ちゃん学で理解する乳児の発達と保育 第1巻)』です。ママやパパから赤ちゃんの成長発達について質問されることが多く、この本には赤ちゃんの生活の基本が書いてあって、どうして睡眠が大切か、どうして食事が大切か、どうやって赤ちゃんの悩がつくられていくのか、など書いてあるので、赤ちゃんについて理解したうえでママたちに「赤ちゃんは今こういう時期だから生活のリズムをつけていきましょう」「こうすると寝かしつけがうまくいきますよ」ときちんと理由も話すことができるので、これは今の私にとってバイブル本ですね。会社の助産師にもおすすめしています。

白石:
佳代さんにとって情報のアップデートや学びというのは、本からが多いんですか。

鉾之原:
そうですね。まずは本を読む、あとは詳しい人に聞いたり、勉強会に参加したり……。この間は産後ケア学会に行って、新しい知見に触れてきました。産後ケアに関係のある学会には行くようにしていますね。病院に所属していたときは、自然に情報が入ってくることが多いですけど、自分ひとりでやっていると情報が入ってこないので、自分から情報をつかみ取りにいかないと新しい情報を得ることは難しいです。学生の時から、自分の興味のあることや困ったことがあったときには、今みたいに行動していたと思います。大学も総合大学だったのでいろんな学部があって、医療のことは医学部の人に聞いて、歯科のことは歯学部の人に聞いて、今でも大学生のとき知り合った縁は続いていて、各専門分野にいってもいろんな相談をしあっているので、そのときから今につながる種まきのようなこともしていたかもしれませんね。

白石:
それはビジネス的な視点も考えて種まきしていたイメージなんでしょうか。

鉾之原:
いや、そこまではっきりとした目的は持っていなかったですね。私、飲むのが大好きなので、鹿児島に帰省したときにいろんな人を誘って飲みに行って、そのときに「私こういうことやりたいんですけど~」って周りの人に話をしています。そうすると、以前からやりたいと言っていた「妊活中〜出産後の女性と赤ちゃんの歯についての勉強会」を今度開いてもらえることになって、「ようやく一緒にできるね」と話していたんです。そうした種まきは日ごろから自然にやっているかもしれませんね。

白石:
たしかにお母さんにとって心配事っていろいろでしょうね。たとえば、開業されてからの3年間でお母さんの悩みとか聞かれる質問が変わってきたとか、なにか変化はあったりしましたか。

鉾之原:
コロナ禍だったこともあって、一番聞かれたことはワクチンについてですね。「ワクチンを打たずに妊娠中に感染するとどうなりますか」「ワクチンを打ってから妊娠したほうがいいですか」や、子どものコロナワクチン接種が始まったときには「子どものワクチンについてどう思いますか」など、よく聞かれました。ここ最近はご依頼がなかった方でも、ワクチンに関する話で依頼をもらうこともあって。センシティブな問題なので、友人にも気軽に話せないし、小児科とかで時間もらって話を聞いてもらうこともできないし……と。私もいろいろと自分で論文を調べて、アメリカの研究ではこうした情報があって日本ではこうでは……と、正確な情報をお伝えするように心がけましたね。たくさんの情報があり取捨選択が難しい状況だったので。

あとはこの話に限ったことではないですが、絶対にママたちを否定しないことを心がけています。やりたい、こうしたいと言ったことには必ず理由があるので、耳を傾けるようにしています。だけど、赤ちゃんの命にかかわることは譲れないので、危ないことについては理由も含めてお話ししています。それ以外は「いろんな考えがあるから、ちゃんと情報を知ったうえで選ぶといいですよ」と、否定せずママとパパが選択できるようにお話ししています。

自分がやりたいと思えばなんでもできる、いろんな可能性がある

白石:
それでは最後の質問にいきます。「後輩の看護師さんに伝えたいことはなんですか」。佳代さんの場合は、助産師さんもですね。

鉾之原:
助産学生に産後ケアの講義をさせてもらうことがあって、そのときに学生さんにも伝えていることがあります。それは人生1度しかないことです。助産師になって病院やクリニックで働いてみて合わない場合もあると思うんです。看護師はそれでもいろんな場所での働き方があると思うんですけど、助産師は病院やクリニック、産後ケア、助産院など場所が限られているので、“助産師”という職から離れる人もいます。でも、自分がやりたいと思えばなんでもできるよと、伝えていきたくて。眠れない実習期間を経て頑張って助産師の資格を取ったのに、病院やクリニックが合わなかったと辞めてしまうのはもったいない。いろんな可能性があることは知っておいてほしいです。そのためには、自分で情報を集めていかないと、助産師としてどういう働き方があるかわからないので、私が出会った助産師や学生さんには、いろいろな働き方ができることを伝えるようにしています。

例えば、助産師として私のように会社を立ち上げる人もいれば、搾乳器の開発をしている人がいたり、母乳バンクで働いている人、JICAで海外支援をしている人、学校で性教育をしている人、オンラインで助産院を開いている人など、本当にいろんな人がいます。私も積極的に情報発信するようにしていますが、病院だけでなくいろいろな働き方があることを調べることも簡単にできます。助産師って分娩だけがすべてではなくて、女性の一生の伴走者になれます。不妊治療の分野から、妊娠期の外来でのかかわりもあれば、分娩の超急性期や産後の慢性期的な役割もあって、亡くなる赤ちゃんもいればターミナル的なかかわりもあって、どこが自分にマッチするかって本当に人によって違うと思います。

白石:
なるほど。佳代さんのそのポジティブな考え、行動自体を支えているものってなんなんでしょうか。

鉾之原:
育った環境ですかね。人生ってうまくいかないなぁと思うことがすごく多くて、自分が思った通りに進んだことってほとんどないんです。幼少期だと受験にことごとく失敗してきて。当時からなにかあったときに母に相談することが多くて、母は「ご縁がなかったのよ」「その頑張りが大事なんだから」と。私がこれをやりたいと言ったときは父も母も全力で背中を押してくれたので。たぶんそれがあるから、頑張ったらまた新しい道が開けると思っているし、物事をポジティブにとらえられるようになったのかなと思いますね。

よく仕事やキャリアのことで同じ助産師に相談されることもあるんですが、私は恩師に「悩むよりも考えなさい」と言われていたので、そのことも伝えつつ、あなたがどうしていきたいのかということを明確にすることが大切。そのために、興味のあることに挑戦していくと何がしたいのか見えてくるんじゃないかな、と話しをしています。でも悩むことって悪いわけではなくて、悩んで自分なりに考えてみてやりたいことを見つけられることもあるし、人に会って話を聞くなど新しいアクションを起こすことで視野も広がるし、たくさん悩んで考えて助産師としてのキャリアの可能性を広げていってほしいな、と思っています。

白石:
佳代さんの悩みながらもなにかできることはないかと考えて行動する姿勢、そして実際に自分でつくってしまうところ本当にすごいです。今日はありがとうございました!

インタビュアー・白石弓夏さんの著書



Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~

Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~
私もエールをもらった10人のストーリー


今悩んでいるあなたが元気になりますように
デジタルアートや3Dプリンタを看護に活用したり、看護をとおして一生の出会いをつかみ取ったり、在宅のほうが担い手が少ないから訪問看護に従事したり、苦しかった1年目のときの自分を手助けできるようにズルカンを刊行したり、医療と企業の橋渡しをするためにスタートアップに就職したり、悩みながらも新生児集中ケア認定看護師の道をまっすぐ進んだり、ロリータファッションモデルとして第一線で活躍しながら看護師を続けたり、目的に応じて疫学研究者・保健師・看護師のカードをきったり、社会人になってから「あっ、精神科の看護師になろう」と思い立ったり……。 さまざまな形・場所で働く看護師に「看護観」についてインタビューしようと思ったら、もっと大事なことを話してくれた。看護への向き合い方は十人十色。これだけの仲間がいるんだから、きっと未来は良くなる。「このままでいいのかな?」と悩んだときこそ、本書を開いてほしい。

目次


◆1章 クリエイティブな選択肢を持つこと 吉岡純希
◆2章 大きな出会いをつかみ取ること 小浜さつき
◆3章 現実的な選択肢をいくつも持つこと 落合実
◆4章 普通の看護師であること 中山有香里
◆5章 ものごとの本質をとらえる努力をすること 中村実穂
◆6章 この道でいくと決めること 小堤恵梨
◆7章 好きなことも続けていくこと 青木美沙子
◆8章 フラットに看護をとらえること 岡田悠偉人
◆9章 自分自身を、人生や仕事を見つめ直すこと 芝山友実
◆10章 すこしでも前を向くきっかけを作ること 白石弓夏

発行:2020年12月
サイズ:A5判 192頁
価格:1,980円(税込)
ISBN:978-4-8404-7271-5
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