しゅがー
手術室5年目のオペナース。左側頭葉神経膠腫(グレード3)の治療中。2021年11月に覚醒下開頭腫瘍摘出術を受けました。術後、職場復帰を目指して失語症のリハビリ中です。
インスタグラム @sugar.openurse


いつもはなかなか朝起きられず、ベッドの中でゴロゴロしているのですが、今日は起床時間前に目が覚めてしまいました。病棟看護師さんに検温をしてもらい、手術着に着替えます。入室時間は8時です。手術まであと1時間……あと30分……あと10分……何度も何度も時計を確認したことを覚えています。私は定時入室でしたが、午後からのオンコール入室は待機時間が長く、患者さんはこんな不安な気持ちに耐えなきゃいけないんだなぁ……と感じました。私がオペナースに復帰できたら、早めに入室時間を伝えられるようにしよう、と決意しました。

時間になり、執刀医の先生、病棟看護師さんと一緒に手術室まで歩きました。その間、雑談をしていたのは覚えているのですが、会話の内容は全く覚えていません。どうやら私は思っていたより緊張していたみたいです。

担当のオペナースさんと挨拶をし、本人確認をして、いざ手術台へ。まずはVラインの確保をしました。仰臥位で処置を受けたのですが、びっくりしたのは、思っていたよりスタッフさんの顔や処置部が見えないことです。私は看護師なので、大体どんな処置をされるかわかります。でも、それでもかなり怖かったです……。手術台に寝てから、麻酔の先生もオペナースさんも、「今何をしているのか」「次は何をするのか」を声を掛けてこまめに教えてくれて、とても安心しました。“やっぱり声掛けって大事なんだなぁ”と身にしみました。

処置が終わり、ついに麻酔導入です。
「はい、今からお薬入れますね。ちょっと痛いですよ」

“あ、プロポフォールだ……”と思った途端、血管痛が!“腕、痛い! 思ってたより痛ーい 腕をさすられると余計に痛い”とびっくりしている間に、意識をすぐ失いました。



オペナースしゅがーの脳腫瘍日記#006

手術室入室の際、初めてT 字帯を着用しました。患者さんには着せることができるのですが、自分が着用するのは結構難しかったです。歩いているときもなんだかスースーして、落ち着きませんでした。


本コラムは『OPE NURSING(オペナーシング)』2023年2月号からの再掲載です。



オペナーシング2023年2月号

OPE NURSING(オペナーシング)2023年2月号
[特集]
【4月に向けて!先輩力UP ↑シリーズ①】
指導・説明に活用度120%!
手術で使う機器・物品を整理して理解!
ポイント&使い分けノート


■1 手術室の設備
―手術ベッド・空調・無影灯・吸引器・X 線透視装置・緊急用フットスイッチ
■2 医療材料
―縫合針・縫合糸・ベッセルループ(外科用テープ)・ガーゼ・ドレッシング材・ドレーン類・止血材(剤)・手袋
■3 器械出しで使用する器械
―自動縫合器・自動吻合器・エネルギーデバイス(電気メス、バイポーラ、超音波凝固切開装置、ベッセルシーリングシステム)・硬性鏡と軟性鏡
■4 挿管器具
―簡易酸素マスク・全身麻酔用マスク・喉頭鏡・ビデオ喉頭鏡・気管チューブ(スタンダードなもの)
・ スパイラルチューブ・ダブルルーメンチューブ・声門上器具・経口/経鼻エアウェイ
■5 外回りで使用する機器・物品
―温風式加温装置・体位固定具・間欠的空気圧迫装置・弾性ストッキング・モニタリングのための機器(心電図、血圧計・体温計・パルスオキシメータ・筋弛緩モニター、脳波〔BIS〕モニター)

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