映像で思い出せるように|学びカンタービレ|#007|中山有香里さんと白石弓夏さん(前編)

看護師兼ライターの白石弓夏です。

看護師として現場で働いていると、“継続的に学びが必要である”と痛感することがあります。大人になってからの『学び』は、自分のなかに落とし込み、現場で活用できるか、応用できるかが重要になってくると思います。みなさんは実際にどのように『学び』を深めているでしょうか。

この連載では、さまざまな場所で活躍されている看護師にインタビューを行い、自身の『学び方』について、一緒に考えてみようと思います!

今回はイラストレーターとして活動している中山有香里さんです。


プロフィール:
看護師兼イラストレーター。「ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術」「悲しいくらい人に聞けない看護技術」を出版。自身の経験を交え、新人ナースを関西から全力で応援する。

白石>中山さんは新しいことを学ぶときなど、どんなふうにしていますか?

中山>そうですね~。疾患などの知識は本で学べますけど、手技などはそれぞれに病棟のルールがあって、医師によってやり方が違うことも多いじゃないですか……。なので、手技に関してはとにかくメモします。本当にしょうもないことこそ、メモですね。本に載っていない、「このときにこのゴミが出るから……」みたいな……(笑)。ベッドの配置やワゴンの位置とか、そういう細かなことをメモしています。

白石>すごく細かなところをチェックしているんですね。そもそも、そのポイントに自分で気づくこと自体も難しそうですよね?

中山>なんというか、目で見たものを全部記録するくらいの感覚なんです。見たときはワーッと文字で書いて、覚えているうちに、できるだけ絵に起こす作業をします。その後見直したとき、映像で思い出せるかどうかを意識しています。流れが映像でイメージできれば、そのとおりに再現しやすいですからね。

当時の勉強会資料も見せていただきました!


白石>でも、入職したての1年目だとめちゃくちゃ忙しいですよね……。全部記録していたら大変じゃないですか?

中山>そこまで細かく書くのは手技だけですね。だいたい1回まとめれば、そんなに毎日毎日、大量に描くことではないかなと思います。疾患は調べれば調べるほど出てくるので、そっちのほうが大変かな。はじめのうちは難しい言葉をメモ帳に模写するやり方をしていたんですけど、本当にその難しい言葉で理解できているのかと。だから、私としてはできるだけメモ帳に書く言葉は簡単にしていました。イラストも添えて。「これどういうこと?」と聞かれて、自分が説明できない言葉は使わないようにと気を付けています。

白石>自分のなかで咀嚼できたものを文字やイラストに起こす、と……。中山さんは、目で見て覚えるタイプなんですかね。

中山>理解しきれていないことも多々ありますけども(笑)。私は、言葉だけだとどうしても覚えられないんです……。頭のなかでいろいろと関連付けられるのって賢い人だと思うんです。私はそれが得意ではないし、なかなか新人のときは知識量が少なく難しいと思うので……。できるだけ簡単な言葉に置き換えることで、いま実際に知識やスキルとして役立っていると思います。

白石>私も言葉だけだと理解するのに時間がかかり、覚えられないタイプなのでよくわかります。それと、中山さんのこうしたメモの取り方、勉強方法がそのままズルカン(著書)として生きているのだと思いました……!

後編では、中山さんが考える学びについて聞いていきたいと思います。

//バックナンバー//

#001  自分の基盤にどうのせるかで学びを考える|吉岡純希さんと白石弓夏さん(前編)
#002  お互いの領域をリスペクトする|吉岡純希さんと白石弓夏さん(後編)
#003  わからないことを追求する奥深さ|小浜さつきさんと白石弓夏さん(前編)
#004  学生教育から学びを考える|小浜さつきさんと白石弓夏さん(後編)
#005  生きた話を聞く、学び方|落合実さんと白石弓夏さん(前編)
#006  学ぶのは誰のため?|落合実さんと白石弓夏さん(後編)




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白石弓夏
看護師兼ライター。整形外科病棟とクリニック、施設で働きながらライターとして活動中。ポジティブ思考、フットワークの軽さが強み。ライターとして情報収集、発信向けにTwitterをはじめたが、いつのまにか飯テロ垢と化したので、軌道修正中。
Twitter→https://twitter.com/yumika_shi