小児への二次救命処置を体系的に習得

PALSプロバイダーは、救急心血管系疾患の教育において世界で最も権威ある団体とされるAHA(アメリカ心臓協会)がAPP(米国小児学会)などと協力して提唱しているPALS(Pediatric Advanced Life Support/小児二次救命処置)を習得するための講座(PALSプロバイダーコース)を受講し、筆記試験と実技試験に合格することで取得できる資格です。

PALSプロバイダーコースでは、小児の心停止を未然に防ぐ介入から重症の疾患や外傷のある小児に対する治療の質の向上と予後の改善など、小児急変対応を学ぶことができます。体系化された評価手順とアルゴリズムを用いてできるだけ簡便な方法で小児に迫った緊急度を判断し、小児科専門医に引き継ぐまでの安定を図る方法を習得できます。

コースは小児患者の呼吸器系や心血管の緊急事態および心停止処置を指揮する、またはこれらに携わるヘルスプロバイダーを対象としており、小児医療を専門とする医師や看護師には不可欠な技術とされています。また、専門外ながら小児救急を診る機会のある医師や、小児への理解を深めたい看護師、救急救命士なども受講しています。

コースは救急医療や小児医療に関するさまざまな団体・学会によって開講されています。下記は日本ACLS協会による講座の例です。

資格情報

資格の取得方法
(1)PALSプロバイダーコースを受講する
(2)筆記試験で84%(50問中42問)以上正解する、実技テストに合格する
※筆記試験の正答率が84%未満の場合は、当日1回のみ再試験を受験可能

受講対象者
医療従事者(医師、看護師、救命士など医療国家試験有資格者)、医療系学生(医学生、看護学生、歯学生等)、その他医療関係者で、下記いずれかの資格を保有している人
・AHA BLSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限内)
・AHA PEARSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限内)
・AHA PALSプロバイダー/インストラクター資格保有者(期限不問)
※PALS コースを受講する前に「受講前自己評価」を完了し、70 %以上の正答率に達成する必要あり。また、評価の結果(スコア)を印刷して受講受付時の提出が求められる。詳細はホームページ参照

日程・会場・費用
◎日程・会場
年間を通じて各地のトレーニグラボで多数開催。詳細はホームページ参照
◎費用(標準受講料)
42,980円(税込) ※費用は会場によって異なる ※教材(PALSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2020準拠)を事前に購入し、予習したうえで受講する。教材費別途

講座の内容
・コース概要
・小児蘇生の科学
・CPRコーチと高い能力を持つチーム
・小児/乳児に対する質の高いBLSの実習
・体系的なアプローチの概要
・二次評価
・呼吸器系緊急事態の管理
・呼吸ビデオケースディスカッション
・気道管理
・ショックによる緊急事態の管理
・ショックビデオケースディスカッション
・血管確保
・不整脈による緊急事態の管理
・不整脈ビデオケースディスカッション
・心リズム障害/電気的治療
・心拍再開後の治療の管理
・シミュレーションを用いたケースシナリオ実習
・筆記試験/ケースシナリオテスト

問い合わせ先

日本ACLS協会
〒273-0011 千葉県船橋市湊町2-5-1 アイカワビルディング4F
TEL 047-468-8912
FAX 047-468-8913
E-mail:entry@acls.jp
Webサイト:https://www.acls.jp/