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感染者55,924人の臨床症状、重症度、致死率が報告されています。臨床症状は発熱(87.9%)、乾性咳(67.7%)、倦怠感(38.1%)が多く、重症度は「無症状~重篤な肺炎~死亡」と幅広いことが知られています。実際、感染者の約80%が軽度~中等度(肺炎も非肺炎も含まれる)であり、13.8%が重症(呼吸困難、頻呼吸、低酸素など)でした。

そして、重篤(呼吸不全、敗血症ショック、多臓器不全)になるのは6.1%と報告されています。致死率は年齢とともに高くなり、80歳以上では21.9%です。特に、基礎疾患があると致死率は高くなります。心臓血管疾患は13.2%、糖尿病は9.2%、高血圧は8.4%、慢性呼吸器疾患は8.0%、癌では7.6%と報告されています。

Report of the WHO-China Joint Mission on Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)
https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/who-china-joint-mission-on-covid-19-final-report.pdf


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#001  COVID-19の感染対策


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矢野邦夫

浜松医療センター 副院長 兼 感染症内科部長
医学博士、浜松医科大学 臨床教授、産業医

1981年に名古屋大学医学部卒業。名古屋掖済会病院、名古屋第二赤十字病院、名古屋大学第一内科、米国フレッドハッチンソン癌研究所、浜松医療センターを経て米国ワシントン州立大学感染症科エイズ臨床短期留学。米国エイズトレーニングセンター臨床研修終了後、1997年に浜松医療センター感染症内科長、衛生管理室長に着任。2008年7月より同副院長(現職)。

インフェクションコントロールドクター、感染症専門医・指導医、抗菌化学療法指導医、血液専門医、日本輸血学会認定医、日本内科学会認定医、日本エイズ学会認定医・指導医、日本感染症学会、日本環境感染学会 評議員。

著書に、ねころんで読めるCDCガイドラインシリーズねころんで読める抗菌薬シリーズ(メディカ出版)、エビデンスに基づいた抗菌薬適正使用マニュアル(メディカ出版)など多数。



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