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COVID-19の患者の病室は、必ずしも陰圧である必要はありません。飛沫感染するけれども、空気感染しないからです。しかし、挿管・人工呼吸の管理を実施するときにはエアロゾルが室内に浮遊する可能性があるので、空気予防策が必要となり、陰圧室に患者を入室させます。
このとき、室内の空気圧が廊下や隣室に比較して陰圧であることをモニターするのですが、それは機械的な確認のみならず、スモークチューブや細い紐などを用いた視覚的な確認も必要です。モニターを行う機器が故障していて陰圧でないことに気付くのが遅れることを避けるためです。
病室に入室している患者は、医療従事者が室内にいるときには飛沫の飛散を抑えるために、サージカルマスクを着用します。そして、咳やくしゃみをするときには、咳エチケットを実施します。
具体的には、ティッシュなどを用いてマスクの上から覆い、飛沫がマスクの周囲から漏れ出さないようにします。その後の手指消毒も忘れないようにします。病室に医療従事者がいなければサージカルマスクの着用は必要ありません。
#001 COVID-19の感染対策
#002 COVID-19の臨床症状、重症度、致死率
#003 COVID-19のCT所見と治療
#004 COVID-19の伝播するスピード
#005 SARS-CoV-2が環境表面に生息できる時間
#006 COVID-19の患者は発症前から感染性があるか?
#007 メンタルサポート
#008 自分の健康管理とサージカルマスク
#009 個人防護具の適切な着脱
#010 環境表面の清掃