目標達成までをイメージする、あえて自分を追い込む|学びカンタービレ|#010|中村実穂さんと白石弓夏さん(後編)

看護師兼ライターの白石弓夏です。

看護師として現場で働いていると、“継続的に学びが必要である”と痛感することがあります。大人になってからの『学び』は、自分のなかに落とし込み、現場で活用できるか、応用できるかが重要になってくると思います。みなさんは実際にどのように『学び』を深めているでしょうか。

この連載では、さまざまな場所で活躍されている看護師にインタビューを行い、自身の『学び方』について、一緒に考えてみようと思います!

今回は企業で働く看護師、中村実穂さんです。

※前編はこちら


プロフィール:
国立大学卒業後、聖隷浜松病院ICUにて看護師として勤務。その後エムスリーキャリア株式会社経営支援事業部へ入職。全国200以上の病院訪問をしながら、複数病院の採用コンサルティングに従事。また、並行しDPC領域コンサルティングの新規事業立ち上げに従事。2018年10月アイリス株式会社へ入社。薬事推進部に所属し臨床研究・治験のプロジェクトマネージャーを担う。

白石>前編では、自分の頭のなかだけで完結させないという中村さんの学び方についてお聞きしました。後編では、中村さんの勉強スタイルについて、具体的に聞いていきたいと思います。

中村>私の性格上、「できるときにやろう」だとズルズルしてしまうので、習慣化させちゃうことが多いですね。カレンダーに「何時から何時までこれをやる」と先に入れておくとか……。「1週間は絶対に続けて、続けてみて無理だと思ったらやめる」などと、自分のなかで決めています。いま行っている大学のゼミもまさしくそうです。ゼミは金曜日の夜にあるので、申し込むときは「金曜日の夜は楽しいこともいっぱいあるのに、1年間も頑張れるのか……」と思ってすこし憂鬱だったんですけど、先に申し込んだら行くしかないですからね。そういうふうに、自分をあえて追い込むことはしています。

白石>あえて退路を断つほうが頑張れるということですね。中村さんはスケジュールを決めて、「じゃあやろう!」というとき、どういうことからはじめるんですか?

中村>そうですね……ネットでキーワード検索して、資格取得の体験記みたいなブログをいろいろ読んでイメージをつけたりします。そのブログを読むと、資格を取った結果よりも、“苦労した過程があっての合格”というストーリーが見えるので……。勉強をはじめる前に知っておいて、いろいろと心構えしておくことはありますね。

先人が少ないことにチャレンジしてきた中村さんだからこその学び方を教えていただきました!


白石>そろそろ心が折れそうなタイミングだ……と心構えができたら、すこし休息したり、気分転換できたりしますもんね。

中村>そうなんです。自分がつらくなったときに、「みんなも苦労して乗り越えての合格だから……」と思えるだけでもすこし気が楽になりますし、勇気づけられます。

白石>ひとりで戦っている感覚はなくなるかもしれませんね。すこし話は変わりますが、私は実際に体験しないと覚えられないタイプなんです。中村さんの勉強スタイルはどうですか?

中村>たしかに体験したもののほうが、習得がはやいですよね。私もそのタイプだと思います。いまは、海外事業にも携わりたいと思っていて、英会話を勉強しているんです。いまの仕事上でスキルアップになるから勉強しているのか、ゼロイチ(0から1を作り出す)で新しい世界にいくために勉強しているのかで、とる方法が違う気がしていて……。いまやっている仕事から派生するものであれば、体験と一緒のほうが覚えやすいと思います。だけど、新しいことであれば、そもそも体験の機会がないこともあるじゃないですか。そういうのは『暗記!』『書いて覚える!』みたいにアナログな勉強もやっています。めちゃくちゃ嫌ですけどね(笑)。

白石>そうなんですか(笑)。ゼロイチはなかなか、一歩を踏み出す勇気が出ないこともありますよね。

中村>そうですね。そもそも看護師は、自分の仕事がどこにつながっているか全体像を把握するのがむずかしいと思うんです。病棟で1人の患者さんをみていても、その人の入院前や退院後はみえないですから。そうなると、私は患者さんのなにに貢献したのかわかりづらい……。いまの制度上、しかたない部分ですけど、前編でお話したように、コミュニティー以外の人と接することで自分の仕事がみえてくることも多いと思います。

白石>自分の仕事がどこにつながっているのか、全体像をつかむという意識は大事ですね。自分の立ち位置はどこなのか……。中村さんは、ストイックな勉強スタイルで驚きました。やることがズルズルしてしまう人にとっては覚悟を決めて、あえて追い込み習慣化させる方法もときには必要……。私のことですね(笑)。ありがとうございました!

//バックナンバー//

#001  自分の基盤にどうのせるかで学びを考える|吉岡純希さんと白石弓夏さん(前編)
#002  お互いの領域をリスペクトする|吉岡純希さんと白石弓夏さん(後編)
#003  わからないことを追求する奥深さ|小浜さつきさんと白石弓夏さん(前編)
#004  学生教育から学びを考える|小浜さつきさんと白石弓夏さん(後編)
#005  生きた話を聞く、学び方|落合実さんと白石弓夏さん(前編)
#006  学ぶのは誰のため?|落合実さんと白石弓夏さん(後編)
#007  映像で思い出せるように|中山有香里さんと白石弓夏さん(前編)
#008  失敗してもそこから気づくことが学び|中山有香里さんと白石弓夏さん(後編)
#009  自分の頭のなかだけで完結させない|中村実穂さんと白石弓夏さん(後編)




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白石弓夏
看護師兼ライター。整形外科病棟とクリニック、施設で働きながらライターとして活動中。ポジティブ思考、フットワークの軽さが強み。ライターとして情報収集、発信向けにTwitterをはじめたが、いつのまにか飯テロ垢と化したので、軌道修正中。
Twitter→https://twitter.com/yumika_shi