クラシカル訪問看護|大事なことはぜんぶ臨床で学んだんだ|satomi|#017

看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「多職種連携」です。

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今回のテーマは「多職種連携」です。

病院と違い、訪問では一緒にかかわっている方々と顔を合わせる機会は少ないです。
自分の訪問時間にほかの訪問が被ることはほとんどありませんから。

CM(ケアマネジャー)さんやDrの声は知っているし、何なら電話で仲良くおしゃべりもできるのに、“じつは会ったことがない”、なんてしょっちゅうあります。

では、わたしたちはどうやって情報共有をしているのでしょうか。

思い浮かびやすいのは電話やFAXなんじゃないかな、と思います。
もちろんそれらはメインで使用しますが、そのほかにもいろいろな手段があります。

それらの使い分けは人それぞれだと思うし正解はないので、あくまでわたし流にはなりますが、さっくりと紹介していきます。


まずは【電話】です。
わたしの場合、急ぎの内容や口頭のほうが伝えやすい内容、報告・相談内容が複数個ある場合は電話を使用します。
微妙なニュアンスを伝えるにはやっぱり直接が一番ですね。
普段、電話連絡などほとんどしない世界で育ったので、言葉遣いなど最初はすごくしどろもどろでした。


次に、【FAX】。
急がなくてもいい内容や、バイタルや日付などの数値を含むものを報告する場合、報告先の担当者が不在の場合はFAXを使用します。
数字って案外電話連絡だと忘れたり言い間違えたり聞き間違えたりがあったりなかったり……。
でも数字ってすこし違うとまったく違うものになってしまうので、わたしは確実に伝えたい内容の場合はFAXを選択します。


最近では【メール】でやりとりができる機関も増えてきました。
とくに、創傷や腫脹などは文章や口頭よりも写真がいちばん伝わりやすいので、そういう場合のメールでのやりとりは本当に便利だし助かっています。

注意したいのは、まれですがFAXやメールを送った際に気づかれない場合もあること。
電話をして確実に相手先に届いているか確認します。
顔が見えない相手だからこそ、こういう1つの小さな行動で“連携ミス”を防いでいかなければなりません。



最後に【共有ノート】です。
かかわっている人全員が見ることのできるものなので、内容はさまざまです。
直近でかかわった人が、今後の人につないでいく必要のある内容ですね。
例えば、「処置を◯◯→△△へ変更しています」「発赤ができていました。経過観察お願いします。悪化傾向でしたら連絡ください」などです。
訪問時間は限られているため、その時間内に判断できないこともあります。
そのときはここに記載し、以後の情報を得られるようにしておきます。

共有ノートはあるところとないところがあるので、ない場合は、他機関のノートにふせんでメッセージを貼り付けるなりFAXを送るなりで情報共有を行います。


とまぁ、こんなところでしょうか。

訪問での連携って顔が見えない相手とだし、すこし特殊ですよね。
でも、だからこそ、普段しっかりやっていると担当者会議などで関係者と初対面したときに「いつもありがとうございますー! やっとお会いできましたねー!」なんて、はじめましてではないテンションで、内容の濃い話ができます。
普段は対面しない存在同士ですが、1つひとつの行動で利用者さんの生活がどんどん変わり、支えられているんですよ。
そう考えると、なかなか素敵じゃないですか?

//バックナンバー//

#001 はじめての尿道カテーテル
#002 なにがなんだかわからないケンサチ
#003 大きいからポケットには到底入らない
#004 家族じゃないからこそできること
#005 経管栄養とは
特別編 在宅は1人の感染が命取り
#006 自分にできることをやろう
#007 戦いは前日から
#008 波形だけじゃないよ、心電図モニター
#009 大切な人
#010 Positioning
#011 丁寧に、確実に
#012 小さな気遣い、大きな違い
#013 訪問看護と教育
#014 オンライン学会に参加して
#015 いちばん苦手な時間
#016 だって、忘れちゃうんだもの


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fractale~satomi~
twitter:自由人ナースさとみ(@minisatominy

三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。 

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