「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。
今回のテーマは「申し送り」です。
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申し送りって難しいですよね。
一人前になる前は先輩に「で?」とか「だから?」とか「それいらない情報」とか責められて。
それを避けるために自己判断で簡潔に報告したら「それさっき言った?聞いてないんだけど」って責められて。
珍しくうまく簡潔に報告できても「根拠は?」とか責められて、申し送り時間を伸ばされて。
先輩によっては、とにかく苦手で苦痛な時間でした。
そう、「先輩によっては」です。
萎縮しちゃってうまく言えない状態を、現場で嫌というほど体験したし、見てきた。
先輩に話しかけるのでさえ神経が削られる。
そんな経験を経てか、堂々と申し送りをするには慣れも知識も必要だと思うけど、何よりも安心して伝えることができる環境づくりってとても大事だと思っています。ほどよい緊張感のときと萎縮しているときの申し送りはまるで違う。
自分が申し送りを受ける側になったときは、話しかけやすい雰囲気を心がけるようにしています。
とはいえ、余裕のないときもあるので、わたしも完璧とは言えませんが……。
申し送りをする側にもお願いしたいこともあります。
申し送りや相談など、時間を約束しているのであれば、なるべく守ってください。
もちろん、状況によって難しいこともありますが、前後する場合はひとこと伝えていただけると、こちらも動きやすいです。
また、訪問看護の場合は、事務所に戻ってきて一息ついてからの報告にしていただけるととっても助かります。
事務所に戻ったら、まず、手洗いうがいをしたいし、トイレにも行きたい。
連続の訪問でトイレに行けていないことも結構あるんです……。
申し送りのコツとしては、1~100まで全部言わないこと。
情報と状態をひも付けて送れるようになるといいですね。
順序立てて送れるとなおわかりやすいと思います。
送る側も病態の整理になるし、送られる側も理解しやすいです。
と、まあ言うのは簡単なんですが、これがなかなか難しい。
でも、意識していれば、確実に慣れてくる。
やっぱり繰り返しの練習に勝るものはないですね。
とはいえ、好きにはなれない時間第1位。
不動。
ただでさえ気の張る現場、送る側も送られる側も、ちょっとの努力と歩み寄りで少しでも申し送りの負担が軽くなるといいですよね。
//バックナンバー//
#001 はじめての尿道カテーテル
#002 なにがなんだかわからないケンサチ
#003 大きいからポケットには到底入らない
#004 家族じゃないからこそできること
#005 経管栄養とは
特別編 在宅は1人の感染が命取り
#006 自分にできることをやろう
#007 戦いは前日から
#008 波形だけじゃないよ、心電図モニター
#009 大切な人
#010 Positioning
#011 丁寧に、確実に
#012 小さな気遣い、大きな違い
#013 訪問看護と教育
#014 オンライン学会に参加して
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fractale~satomi~
twitter:自由人ナースさとみ(@minisatominy)
三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。
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