看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「多職種とのかかわり」を綴っていただきました。

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今回のテーマは「多職種連携」です。
おそらく皆さんは、今まで嫌というほどこの言葉を耳にしてきたし、実践してきたのではないでしょうか。


わたしがはじめて多(他)職種とかかわったのは学生時代でした。
母校には「チーム医療」という、全員が違う学部の6人前後で事例検討を行う授業があったんですよね。
この話はあまりほかではしないから、これが普通なのか特殊なのかはわからないですけど。
まあ、とにかくそのときに驚いたのは同じ医療系でも専門性と視点がまったく違うということです。
もちろん違うとは思っていたけど、想像以上でした。
看護学生はどちらかというと精神面のケアに寄っているし、医学生やPT学生は治療寄りだし、OT学生は生活面+精神面寄りだし、ST学生は嚥下寄りだし。
これ、当然っちゃ当然なんですけど、学生時代から、しかも1年目の終わりとかでこんなにも差が出るんですよ。
ですが、おもしろいのは、全員の専門性や視点が偏っているのに、それが何人も集まるときれいに丸くなるんですよね。
そして、いくつもの良い案が生まれる。


「チーム医療」ってすばらしいな。
こうやって、患者さんをみていくんだな。


というのが、学生時代の感想でした。


臨床に出て経験を積むと、もっと専門性は磨かれるし、もっといろいろな意見が聞けるのをとても楽しみにしていました。


ところが、臨床に出てからというもの、忙しすぎるのか、そんな習慣がないのか、多職種で話し合う場自体が残念ながらありませんでした。
どうやらわたしの病棟だけだったみたいですけど。




数年後、地域に出てからはわりと頻繁に事例検討会や勉強会がありました。
久々の多職種が集まる場に行き「これこれ!」と胸が熱くなりました笑。
当然ながら学生時代よりもはるかにレベルアップした、プロフェッショナルな意見が飛び交っていました。
最初はバラバラなようでも、最終的にはまとまり、困難事例に対して多くの道が切り開けるんですよね。
本当に多職種が集まる場って、情報や解決策の宝庫。
もっともっと気軽に頼り合える横のつながりを強化してよいかかわりを見つけていきたいですね。

//バックナンバー//

#001 はじめての尿道カテーテル
#002 なにがなんだかわからないケンサチ
#003 大きいからポケットには到底入らない
#004 家族じゃないからこそできること
#005 経管栄養とは
特別編 在宅は1人の感染が命取り
#006 自分にできることをやろう
#007 戦いは前日から
#008 波形だけじゃないよ、心電図モニター
#009 大切な人
#010 Positioning
#011 丁寧に、確実に
#012 小さな気遣い、大きな違い
#013 訪問看護と教育
#014 オンライン学会に参加して
#015 いちばん苦手な時間
#016 だって、忘れちゃうんだもの
#017 クラシカル訪問看護
#018 生きていく手段
#019 万能なケア
#020 転職は転機になりますよ
#021 絶妙な力加減
#022 なんとかなる
#023 学生さんの力
#024 夜勤時の戦友
#025 仕事道具なのかはわからないけど
特別編 sick of COVID-19
#026 まだまだ書き足りない
#027 コントラスト
#028 意外だった参考書
#029 看護師を目指した2つのきっかけ

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fractale~satomi~
twitter:さとみ(@minisatominy

三度の飯よりお酒が大好きな飲兵衛看護師。仕事終わった瞬間からが本番だと思っている。仕事は真面目な自信あり。大学病院消化器外科3年、民間病院ICU2年、公立病院脳外科夜勤専従、訪問入浴、デイ、老健など1年の派遣生活を経て、メルボルンへ10ヶ月の看護留学。帰国後から訪問看護師として働き3年目。座右の銘は「笑う門には福来たる」。根からの明るい性格を最大限に利用し、日々楽しく訪問中。マルチポテンシャライトだから特技っていう特技はないけど、強いて言えばラポール形成が無駄に得意。今までクレームや担当変更がないのが密かな自慢。ちゃっかり保健師免許所有。 

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