3カ月を乗り切ったみなさんへ|大事なことはぜんぶ臨床で学んだんだ|mizuki|#035

看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」のみなさんが、毎回テーマに沿ってそれぞれの看護の足跡を残していく本企画。

「学びかたを学ぶことで看護師として生きる選択肢をふやしていく」ことをコンセプトに立ち上げたメディア「メディカLIBRARY」のスタッフが、毎回、フラクタルのみなさんにテーマを伝えています。

今回のテーマは「入職3カ月からの乗り切り方」です。

---------------------

入職っていろんなとらえ方があると思うんです。
新人のときを思い出す人もいれば、転職した今の職場を思い出す人も。
よく言われる「3のつくときが人生の分岐点になる」ということからも、“3カ月”というのはみなさんにも思い出のある時期ではないでしょうか。

病棟に勤める看護師にとって、入職して3カ月って夜勤に入るころですよね。
もちろん施設、病院、経験年数によって夜勤に入るタイミングはさまざまですが、「夜勤で働ける程度に患者さんの対応ができる」ようになっているということです。
これ、結構なプレッシャーでした。
「日勤でも大変なのに夜間帯なんて自分にできるはずがない! 無理無理!!」と思いつつ、先輩看護師に必死についていき、夜勤の業務を学んでいきました。
人生ではじめての夜勤のことは今でも覚えています。

夜勤だけではなく、「独り立ち」をするのも3カ月目ぐらいではないでしょうか。
完全に先輩頼りだったのが、徐々に1人で対応できるようになる。
そんな時期ですよね。


だからこそ、とてもプレッシャーに感じる時期ですよね。
嫌なことが増えたり、責任の重い仕事を任されたり、なんだか仕事が嫌になりますよね。
「看護師なんてならなきゃよかった」「違う仕事したかったな」なんて日々思っていました。

しかし、案外この時期を乗り越えると、気持ちに余裕が生まれるというか、仕事が楽しくなります。
「案ずるより生むが易し」という言葉にあるように考えるより行動してみると、案外難しくなかったりします。
それはいままでの積み重ねが、そのときの乗り越える力になっているんだと思います。

同期入職の人のほうが自分より早く夜勤に入ったり、処置を1人でやっていたりと「自分は成長が遅れているんじゃないか」と思ったりしますが、ぜんぜんそんなことありません。
気になるのは最初だけ。
誰もが同じ経験をすれば気にする出来事がなくなっていきます。

誰もが経験する“3カ月”。
みんな同じ気持ちで、みんな同じ不安を抱えていました。
私は新しい業務や処置をするとわかった前日の夜は不安で寝られないときもありました。
でも考えすぎて不安になっていることがほとんど。
「乗り越えられない試練はない」と思って挑戦していました。

看護の仕事は日々いろんな出来事があります。
毎日毎日同じ日々の繰り返しってことはあまりありません。
なにかしらの「判断の求められること」が連続する仕事ですよね。
3カ月を乗り切ったら、気持ち的に「あれ? なんか同じことを毎日やっててつまらないな」と思うときが来るかもしれません。
そのときは「いつもの業務ならこなせるようになってきた」証拠です。
ここからがはじまり。
教えられたことだけではなく、自分の視点で物事を考え、行動できる時期になったと思います。
この自分の視点で物事を考えられたとき、ようやく仕事の楽しさを感じられると思います。

人生において3カ月なんてとても短い期間です。
でも、3カ月を乗り切ったみなさんにとって、とても分厚い基礎を得た3カ月だったと思います。
この基礎を生かして、これからもがんばっていきましょうね。

//バックナンバー//

#001 はじめての尿カテ
#002 大好きな検査値
#003 ナース服のポケットに忍ばせたメモ
#004 患者の死
#005 はじめての経管栄養
#006 新人のうちはアラームになれ
特別編 いまこの時代に精神科看護師として働くこと
#007 夜勤前のルーティーン
#008 入院時のルーチン
#009 看護師が伝える言葉の重み
#010 体位変換
#011 想像と違うオンコール
#012 好きな手技
#013 後輩が持つノートのサイズ
#014 時代がようやくついてきた
#015 自分の視点を伝えること
#016 昼間と夜間は仕事が違う
#017 「つながりは大切!」ってのはわかるんだけど
#018 看護師を辞めない理由
#019 やっぱり苦手な清潔ケア
#020 今度こそは看護師をしないぞと思う
#021 患者さんとのディスタンス
#022 自分は人とは違う
#023 たぶん人生でいちばん嫌だったとき
#024 看護師という運命共同体
#025 看護師1年目から使い続けているもの
特別編 そろそろ先が見えてこないかな
#026 僕が伝えたいこと
#027 たいへんなときのなかでの入職
#028 必死に受かろうとして手にしたもの
#029 看護師からのひとことが決めた未来
#030 1人の人にかかわる人々
#031 自宅で過ごすということ
#032 オフになるフィールドを探す
#033 思い出の多いワクチン接種
#034 場数を踏むとできること

-----------------------------
fractale~mizuki~
twitter:mizuki@おぬ10年目看護師(@c_mikzuki

乗り物好きな看護師。事務職、データベースエンジニアを経て31歳で看護師に。脳外科、回復期、精神科病棟を経験。その後は在宅医療を経験し、再度精神科病棟へ。看護師クリエイティブプロジェクト「fractale」管理者。医療メディア「メディッコ」メンバー。看護師のキャリアについて考える「ナスキャリ部!」副部長(仮)。その他多数プロジェクトに参加。好きな言葉は「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」。好きな看護技術はひげ剃り(その他ほぼ不得意)。好きな看護業務はリーダー業務。好きな都バスの路線は【業10】新橋~とうきょうスカイツリー駅前。 

about fractale
https://fractale3.com/mizuki/